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“800とCMシリーズの橋渡し、BW「CM10」

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あさやん「担当者のコメント」 by asakura

★B&W“800とCMシリーズの橋渡し”役の「CM10」登場

B&W(Bowers & Wilkins)から“CMシリーズ”の革新的新フラッグシップ・モデル「CM10」が発売されました。突き板仕上げのローズナット「CM10/MR」とウェンゲ「CM10/MW」、ピアノ・ブラック塗装仕上「CM10/B」の3色があります。

「CM10」は“CMシリーズ”の最上位のフロア型で、いずれも人気の「“800シリーズ”と“CMシリーズ”の橋渡しを担うモデル」と位置付けられており、“800シリーズ”と同じ、Nautilusツイータがキャビネットの外に配置されている「ツイーター・オン・トップ」構造を、“CMシリーズ”で初めて採用されています。

その「ツイーター・オン・トップ」構造は、世界で最も要求の厳しいレコーディング・スタジオで使われている評価の高い『B&W 800 Series Diamondシリーズ』の最大の特徴でもあり、この構造をとることにより、ステレオイメージと音の拡散に役立ち、より自然で広がりのある音が実現すると言うものです。

また独特な筐体に収められたドーム・ツィーターも、“CMシリーズ”で初めて採用されたものです。このノーチラスチューブを備えた25mm径のデュアルレイヤー・アルミドームは、ブックシェルフの「PM1」に採用された、カーボンでツイータの振動板外周付近を補強する技術をベースに、生産性を向上させた「新デュアルレイヤー・アルミドーム」を採用しています。より薄い振動板で作ったアルミドームと、真ん中を抜いたアルミドームを接着。カーボン補強に似た効果を生み出すほか、振動板を軽量化する事にもなり、磁気回路を強化をすることなく、90dBの感度を実現しています。

この結果、構造が非常に強固になり、高域共振周波数が同社の標準的なドームの30kHzからさらに38kHzまで伸ばすことができたのです。これにより可聴帯域である20kHz以下の極めて重要な帯域でのツィーターのピストン動作が正確になり、複雑な音楽再生においてもリニアリティの良い、よくコントロールされたサウンドを実現できたのです。

このツイータとキャビネットが触れる部分には制振用のゲルを充填し、機械的にキャビネットからフローティングされています。なお、ツイータの前には保護用メッシュが配置されているのですが、意図せずツイータに触れてしまうなど、ユーザーや店舗からの要望を受け、このメッシュが同梱の専用ツールを使わなくては外せない、シッカリとしたタイプに変更されています。

さらにツィーターがキャビネット最上部に移動したことにより、「CM10」は3ウェイ5スピーカー構成でありながら、キャビネットの全高は「CM9」と同じとなっています。エンクロージャーの奥行きを若干増し、ミッドレンジ・ドライバーが上方に移動したことで、追加のバス・ドライバーを設置するための十分な空間が生まれたのです。3基のバス・ドライバー(165mm径のペーパー/ケブラーコーンウーファ)が採用された結果、「CM9(2基)」に比べ低域のサービスエリアが50%も広くなっています。

エンクロージャはリアバスレフを採用。再生周波数帯域は28Hz~50,000Hz。クロスオーバー周波数は350Hz、4kHz。感度は90dB/m。インピーダンスは8Ω(最低3.1Ω)。キャビネットの外形寸法は幅200×奥行337×高さ990mm。ツイータと台座を含めた全高は1,087mm、台座を含めた横幅は255mm。重量は33.5kgとなっています。

当社、日本橋1ばん館のリファレンスルームでの試聴結果は、実にB&Wらしいふくよかなサウンドで、癖がなく、ワイドレンジを実感させてくれるものでした。クラシックは実にゆったりと聴け、コンサート会場でリラックスして聴いている感覚を味わえました。決して音楽情報をすべてさらけ出そうとするオーディオ的なサウンドではなく、音楽をじっくり楽しめるサウンドと言えます。

さすがB&Wといえるのは、その再生音場の広大さです。また、ヴォーカルの再生では、実に音像が生々しく定位しました。それは暖かい生きた人間を感じさせてくれました。そして3基のウーファーによる音圧感はさすがにパワフルで、その量感と繊細さの絶妙のバランスが、この「CM10」の最大の魅力だと思います。

従来から、B&Wのフロア型スピーカーを一度は使ってみたいが、“CMシリーズ”のフロア型では満足できず、かと言って“800シリーズ”までは・・・とお考えのオーディオファイルには打ってつけの「CM10」です。まさに「“800シリーズ”への橋渡し」と言えるスピーカーです。

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