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DALIの代表機種となった「OPTICON」の魅力を探る!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
今回は、デンマークが誇るスピーカーメーカー DALIの「OPTICONシリーズ」を取り上げます。

オーディオファンはご存じの「HELICONシリーズ」の半分以下の価格でありながら、低域から高域まで一体感が出たのは大きな進化だと思います。多くの音楽ファンにお使いいただきたいリーズナブルな価格のスピーカーの登場です。


DALI 「OPTICONシリーズ」

(写真はブックシェルフ型「OPTICON 2」)

スピーカーメーカー「DALI」とは

デンマークと聞いて、「アンデルセン = 童話の国」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。また、オーディオの分野では、世界有数のスピーカーメーカーである「DALI」「DYNAUDIO」「B&O」があります。

デンマークはインテリア工芸の国としても有名で、勤勉で素朴な国民性と、広大で豊かな森林資源から産出される良質な木材によって作られる、優れたインテリア工芸品、特に高級家具には定評があります。そんな環境だからこそ、その木工技術を活かしたスピーカーに優秀な製品が多いのだと思います。

今回取り上げるスピーカーのメーカー「DALI」は1983年、ピーター・リンドルフにより設立され、現在、同社は北欧を代表するAudio Nordグループのスピーカー製造・販売部門となっています。DALIという名前は「Danish Audiophile Loudspeaker Industries」に由来しています。

DALIのスピーカーは、高級ブランド家具を彷彿とさせるデザインや仕上げ、独自のスピーカー技術によるユニットや厳選されたパーツを使用して、製品化されています。欧米では、ハイエンドスピーカーブランドとして、既に確固たる地位を築いており、さらに新しいリファレンスを追い求め、常に進化しつづけているのです。

また、オーディオ装置の存在を感じさせずに、もっと気軽に音楽を心から楽しんでもらいたいという「Musical Emotion (音楽の豊かな感情)」を標榜して開発されています。

一般的に、スピーカーは周波数特性が重視されますが、DALIは位相特性も重視して、使用ユニットとネットワーク回路を完全にマッチングさせるべく、特に入念に作り上げられ、結果として低損失も実現しています。

さらに、フラットなインピーダンス特性を実現できたことで、急激な負荷変動が抑えられ、結果的に「アンプにやさしい」設計のスピーカーであるともいえます。

DALIでは、比較的リーズナブルな「ZENSORシリーズ」から、ハイエンドの「EPICONシリーズ」まで、5シリーズがラインナップされており、いずれもヨーロッパ伝統のサウンドを奏でることから、日本国内では各シリーズともベストセラーを続けています。

そんな中、従来の「IKONシリーズ」「LEKTORシリーズ」の穴を埋めるべく開発されたのが、今回ご紹介する「OPTICONシリーズ」なのです。

DALI「OPTICONシリーズ」

DALI「OPTICONシリーズ」には、ブックシェルフ型 1モデル、フロア型 3モデル、センタースピーカー 1モデルの計5モデルがラインナップされています。

4年前に登場したハイエンドの「EPICONシリーズ」に始まったDALIのユニットの改革が、2014年の「RUBICONシリーズ」に続き、今回の中堅モデル「OPTICONシリーズ」にまで、その技術が確実に受け継がれてきています。

新開発ユニットは、ウーファーの磁気回路にSMC(ソフト・マグネティック・コンパウンド)という素材が採用されています。このSMCは、絶縁のため、一粒一粒に科学的にコーティングした砂鉄を成型したもので、磁気は通すが電気は通さないという特殊な性質を持っています。

このSMCをポールピースに採用することで、ボイスコイル周辺に発生する渦電流が原理的に発生せず、電流歪みが低く抑えられ、さらにその歪み成分も第2次高調波歪み(奇数次の高調波は歪みとして感じる)が主体であり、耳につきにくいというメリットがあるのです。

コーンの振動板には、従来同様のウッドファイバーコーンが採用されていますが、「OPTICONシリーズ」ではダンピング材を減らすことで軽量化を図っています。エッジのゴム素材も特別に吟味し、低損失駆動を実現できたことで、微細な信号も埋もれず再生できたといいます。これらにより、上級機の「RUBICONシリーズ」より僅かながら高能率化できたのです。

「OPTICONシリーズ」のフロア型には、DALIのスピーカーの最大の特徴でもあるリボン型とソフトドーム型のツイーターのコンビネーション(ハイブリッド・ツイーターモジュール)を採用しています。

30kHzまで再生可能な大口径28mmシルクソフトドームは、より低域まで再生可能になったことで、ウーファーとの音のつながりもスムーズになっています。

そして、リボンツイーターは上限を実用再生帯域の32kHzにとどめており、高域拡散というDALIの最大の狙いを担っているともいえます。

キャビネットの基材はMDFですが、前作「IKON MK2」より更に密度を上げています。
また、ウーファーのすぐ後ろに各々専用のバスレフポートを設け、気流の乱れを抑えてウーファーとポートとのタイミングの最適化が図られています。

内部には、共振によるカラーレーションから逃れるため、ブレーシング(補強)も施されています。

なお、外観は高級家具を思わせる、グロス塗装で仕上げられています。

試聴しました


ジョーシン日本橋1ばん館の4階オーディオフロアにあるスピーカーコーナーには、フロア型の「OPTICON 6」とブックシェルフ型の「OPTICON 2」を展示しています。今回の試聴は「OPTICON 6」を中心に行いました。

私のようなオーディオ販売歴の長い人間にとっては、DALIと聞いて、最も印象に残っているスピーカーは「HELICONシリーズ」です。それは、音質が評価され、異例の販売実績を残したからです。

それまで国内に紹介されていたスピーカーは、英国製品が中心だったのですが、「HELICONシリーズ」が登場して、デンマーク製スピーカーが国内オーディオシーンにおいて、重要な地位を占めるようになったと言っても過言ではないと思います。

「HELICONシリーズ」の柔らかく包容力のあるクラシックサウンド、温かく優しさのあるボーカルなどは、独自のリボンツイーターとウッドファイバーコーンの組み合わせの《妙》とも言え、多くのクラシックファンやボーカルファンを魅了し続けて来ました。

そんなDALIが「HELICONシリーズ」の半分以下の価格で「OPTICONシリーズ」を発売したのです。その音質はズバリ、「これぞ、DALIの狙ったサウンドか!」と納得させられるものでした。

これまでの「HELICONシリーズ」の低音は、非常にふくよかで量感たっぷりに鳴ったのですが、一般家庭では低音が出すぎる傾向もあり、そこが扱いの難しさでもありました。

一方、「OPTICON 6」の低音は、柔らかさや粘り感はそのままに、ダンピングが強化され、多少量的にも抑えられ、扱い易くなっています。

さらに、楽器の木質感を出しつつ解像度が上がったことで、従来のクラシックはもちろん、ジャズやポップスのアコースティック系の楽器の表現力も明らかに向上していると感じました。

改良されたウッドファイバーコーンとハイブリッド・ツイーターモジュールの再生スピードが合致したことで、音調的にも低域から高域まで一体感が出たのは大きな進化だと思います。

特にリボンツイーターは、中高音に含まれる倍音成分を正確に出し、響きやニュアンスの表現力が非常に豊かで、透明感の高いサウンドとなっています。

「OPTICON 2」は、リボンツイーターを外したコンパクトなブックシェルフ型で、上級機のようなスケール感こそ無理ですが、ウーファーやソフトドームは「OPTICON 6」と共通で、そのエッセンスは十分備えています。

場所を取らず、大きさ以上に豊かで滑らかなサウンドは、いかにもヨーロッパトーン、デンマークサウンドといえるものでした。

「OPTICONシリーズ」は、DALIの代表機種となるべく開発され、DALIの持つノウハウをたっぷり詰め込んだ、多くの音楽ファンにお使いいただきたいリーズナブルな価格のスピーカーです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)


【エントリークラスと思えない】デノンの7.2ch AVアンプ『AVR-X1200W』のご紹介です!

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いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

「ターンテーブルを模した時計がある」というのを発見して血沸き肉躍ったボーダーです、こんにちわ。


「ターンテーブルを模した時計」というのはコチラ、「オリエント WZ0251DK」です。「WZ0241DK」という、色違いもありますね。

これを見つけたのは、WATCH REVIEWのこのブログを見て、「おっ、価格の割りに…」と、何気なく同じメーカーでいろいろ検索したら、ヒットしたわけです。


どうですか、この感じ。トーンアームを模した竜頭カバーが備わっているんです。オーディオ担当者として、こういうアイテムには目がない、というか気になりますね。

腕に着ければ目立ちそうですし、これを着けた時の姿を想像して…。うん、悪くない。

”ターンテーブル”という名前を聞くと、私ボーダーはTechnicsのSL-1200MK5が思い付くのですが、もしかするとデザイン的には近しい…?本体のベゼル部分なんかは”あの部分”に似てて…。


しかし、少し前は「腕時計を買うならスマートウォッチ」を考えていた私ですが、なんでしょうか、体が『オーディオ寄り』に反応してしまうんですね、反射的に。困ったものです。

例えば、レストランとかショッピングモールで、天井のスピーカーとかPAスピーカーとかカウンター内のミキサーをチェックしたり、ストリートミュージシャンを見かけたら音楽よりも機材を見たり…。


そういうの、よくありますよね。

…え?ないですか?


さて、本日はデノンのAVアンプ『AVR-X1200W』をご紹介します。


デノン
HDCP2.2対応 7.2ch AVアンプ
AVR-X1200W


先日、上級機種のAVR-X4200Wを紹介し、次はエントリークラスを…と考えておりました。

以前もブログには書いているのですが、このAVR-X1200Wはエントリークラスを超えた充実の機能を搭載しているので、もう一度紹介したいと思います。


~ 商品概要 ~

AVR-X1200Wの特徴は、エントリークラスでありながらDolby AtmosやHDCP2.2、DSDなどのハイレゾ音源対応ネットワーク機能が搭載された充実したモデルです。

そして、このAVR-X1200Wの特徴のひとつが、「今後、DTS:Xに対応予定がある」ということが挙げられます。

DTS:Xへの対応時期はメーカーから発表はまだありませんが、将来的には「エントリークラスにも関わらず最新のサラウンドフォーマットを楽しめる」モデルとなります。

Dolby Atmosがシアター製品に搭載され始めた時も話題になりましたが、「DTS:X対応」も今後注目ではないでしょうか。


また、他のAVR-X1200Wの特徴について確認しますと、最大出力175Wの7chディスクリートパワーアンプ構成のAVアンプとなっています。

最新の32bitクアッドコアDSPを搭載し、Dolby AtmosやDTS:Xなどのサラウンド音声処理と音場補正なども余裕をもって対応することを可能にしており、電源についても10,000μFのカスタムコンデンサーを搭載。マルチチャンネル再生時にも余裕の電源供給を行い、重厚で切れの良いサウンド再生を可能にしています。

そして、6入力1出力のすべてのHDMI端子に「4K映像コンテンツに対する著作権保護技術HDCP2.2」に対応し、「4K Ultra HDビデオ・パススルー」にも対応。4K/60p入力に対応したテレビと接続することで、4K映像の高精細でスムーズな映像を楽しめるのです。


加えてDSDとハイレゾ音源のネットワーク機能にも対応。DSD、AIFFに対応し、AIFF、WAV、FLACは最大192kHz/24bit、Apple Losslessは最大96kHz/24bitまでのファイル再生に対応しています。

ネットワーク機能は、インターネットラジオにも対応しています。個人的に、このインターネットラジオ機能は結構便利と思います。本気で音楽を聴くよりも、純粋にBGMとして使いたい時に重宝しています。特にジャズが丁度良いですね。


『AVR-X1200W』は、デノンのAVアンプのラインナップでエントリークラスであるにも関わらず、充実の機能を搭載したモデルです。

ぜひ一度、ご検討ください。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

DENONの新世代プリメイン「PMA-2500NE」の実力とは?

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、先日発売されたDENONのプリメインアンプ「PMA-2500NE」を取り上げます。20年にわたる超ロングセラー機「PMA-2000」をどこまで超えられるのか? 日本橋1ばん館での試聴も併せて、探ってみます。


DENON 2500NEシリーズ

DENONの最新鋭機「2500NEシリーズ」は、「Beyond the Best(最高を超える)」のコンセプトのもと、超ロングセラーの「2000/1650シリーズ」として、実に20年の長きにわたり磨き上げてきた性能・音質を遥かに超え、従来機以上のクオリティを実現することを最終目標に開発を進め、ついに製品化されたのです。

ちなみに、「2500NEシリーズ」の「NE」は、「New Era(新時代)」の意味だそうです。

また、最もポピュラーなソースであるCDやSACDを最高度に再生するためのプレーヤー「DCD-2500NE」と、近年急拡大するファイル音源やストリーミング音源において、さらなる音質のグレードアップを果たすため、新たにネットワークオーディオプレーヤー「DNP-2500NE」もラインアップに加え、これら3アイテムによる「2500NEシリーズ」を完成させたのです。

今回は、オーディオファンが最も興味を持たれているであろう、USB-DAC搭載プリメインアンプ「PMA-2500NE」にスポットを当て、試聴レポートを交えながら、レビューいたします。

プリメインアンプ「PMA-2500NE」

「PMA-2500NE」は、シリーズとしては初めてデジタル入力を搭載したプリメインアンプです。

シャーシを従来機から一新し、内部のレイアウト上での制約がなくなったことで、上級機の「PMA-SX1」「PMA-SX11」から継承した設計思想である「シンプル&ストレート」が、より徹底されたアンプとなっています。

デザイン上で従来機と最も異なるのは、前面パネルの右側にある、入力やサンプリングレートが表示される「FLディスプレイ」でしょう。

出力段は、当然、同社アンプのシンボルとなっている増幅素子「UHC-MOS」によるシングル・プッシュプルで構成されています。

これは、通常のアンプで行われているように、複数のトランジスタをパラレルに使えば、大出力は得られやすいものの、個々のトランジスタにバラツキがあることから、十分な音の鮮度が得られないと考えてのDENON伝統の手法です。これを使うことで、「繊細さと力強さ」を両立できたといいます。

さらに今回、出力段までの素子数を減らし、フラットアンプを使うことなく、1段のハイゲインアンプだけで構成することで、信号経路のさらなる短絡化と高速化を果たしているのです。

また、従来機から保護回路も一新されており、ダンピングファクターがプリメインとしては異例な、実に700以上を達成できたといいます。強力な電源回路は、2つのトランスの向きを逆にすることで、漏洩磁束を相殺できるという「L.C.マウント」を採用。電源回路の最短化と低インピーダンス化を実現しています。

未だにカートリッジの生産をつづけているDENONならではの、MM/MCカートリッジ対応のフォノイコライザーの搭載に加え、今回最大のエポックであるUSB-DACは、現実的にはファイルオーディオの最終フォーマットともいえる、DSDで11.2MHz、PCMでは384kHz/32bitにまで対応させており、スーパー・ハイレゾ対応として、万全を期しています。

内蔵されたDACは、バーブラウン社製の32bit型「PCM-1735」で、PCM再生時はDENON独自の「Advanced AL32 Processing Plus」によるデータ補間を行い、高解像度と倍音の再現性を高めているとのことです。

そして、我々オーディオファンにとっては最も気になる、同一筐体のデジアナ共存によるデメリットを払拭すべく、デジタル回路には、アナログ回路と電気的に完全分離する「デジタルアイソレーター」を採用するとともに、厳重なシールドが施され、トランスの下に配置されているといいます。


PMA-2500NE 内部

また、プリ部も正面から見て、右側のスペースに完全にシールドされ、配置されています。アナログ・モードのスイッチを押すことで、デジタル専用トランスへの給電を断ち、DAC回路と前面FLの電源も切るという徹底ぶりです。

リアパネルの入出力端子は、従来機にあった使用頻度の低いプリ出力は省略され、アンバランス入力×4、PHONO(MM/MC)入力×1、外部プリ入力×1、アンバランス出力(録音)×1に、デジタル入力として、USB-B入力×1、同軸デジタル入力×2、光デジタル入力×2となり、スピーカー端子もA/B 2系統あり、バイワイヤリングにも対応しています。

そして、「PMA-2500NE」を操作してみて印象的だったのは、中央の27型大型ボリュームのフィーリングです。モーター式とは思えない、手触りの良い重量感のあるノブは、価格以上のものを感じました。

シンプルな回路構成にできるメリットから、あえてアナログ式ボリュームを採用しており、ノブのアルミは従来機の2.5倍肉厚として、機械振動までも抑えたのです。このあたりに手抜きのない所は、「さすが、DENON」と納得したものです。

試聴しました


日本橋1ばん館の試聴室で「PMA-2500NE」をじっくり試聴しました。スピーカーは主に、モニターオーディオ「SILVER 6」とダリ「OPTICON 6」を使用しました。

試聴には、私の聴き慣れたCDソフトを中心に使用しました。

どうしても、従来機「PMA-2000RE」と比べてしまい、中低域の厚みと安定感、高域のキレは酷似していると感じたのですが、中高域の滑らかさや残響成分の豊かさは「PMA-2500NE」に進化の跡を感じました。

従来機がオーディオファン向けの高解像度で力強さがあり、良い意味でオーディオ的であったのに対し、「PMA-2500NE」は高域の鮮度が向上したことで、透明度やスピード感がアップし、少し若返ったといえるサウンドと感じました。

パソコンを使ったハイレゾ再生では、さらに鮮度がアップし、細かな部分まで再現した自然なサウンドは、CDとはひと味違う生々しさを感じました。

本来、外部のD/Aコンバーターとアンプをケーブルによって接続するPCオーディオ再生が一般的ですが、この「PMA-2500NE」はD/Aコンバーターを内蔵したことで、DACとパワーアンプが最短で直結されたことによるメリットが効いているのではないかと思います。

従来機「PMA-2000RE」が持っていたDENON伝統のサウンドに、新たにフレッシュさを加え、ハイレゾが直結で聴けるという、最新のフィーチャーを備えたプリメインアンプ。

DENON製品の音決めを行うサウンドマネージャーも代わったという今回の「PMA-2500NE」こそ、「新世代のプリメイン」として、ロングセラーを続けると確信しました。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

これこそブリティッシュサウンド!「MYRYAD」の魅力に迫る!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、MYRYADのプリメインアンプ「Z240」とCDプレーヤー「Z210」を取り上げます。このペアは、我々オーディオファンが忘れかけていた、心地よいブリティッシュサウンドを思い起こさせるようです。ジョーシン日本橋1ばん館4F リファレンスルームでの試聴も交え、ご紹介いたします。


MYRYADとは

「MYRYAD」…なんて読むかご存じでしょうか? 正解は「ミリヤード」です。

MYRYAD SYSTEM Limitedは、1995年にイギリスのハンプシャー州ウォータールーで創業しています。クリス・エヴァンズとデイヴィッド・エヴァンズ兄弟によって設立された、高品質のHi-Fiとホームエンターテイメントを提供する英国メーカーです。

クリス氏は、Arcam社(イギリス)の共同設立者を経て、NAD Electronics社(カナダ)のパワーアンプ開発で成功を収めた後、MYRYADで代表作を生み出し、同社のブレインとして、現在も製品開発に関わっています。

MYRYADは、イギリスの堅苦しいイメージを払拭するかのように、「シンプル&エレガント」をコンセプトに、さり気なく生活空間に溶け込むような製品を目指しています。目を見張るような大袈裟な表現はせず、派手さのない落ち着いた美しいそのサウンドは、まったく疲労感を与えるものではなく、真に癒されるサウンドが同社製品の持ち味といわれています。

そして、ご家庭でオーディオを純粋に楽しめるよう、「優れたパフォーマンス、優雅な美学、金額以上の価値」の3つの理念を掲げて、時代を超越した洗練されたスタイルと優れた性能を提供し続けているといいます。

MYRYAD製品の日本国内への紹介は一時中断されていましたが、トーレンス製品などの輸入元でもある株式会社イースタンサウンドファクトリーによって輸入が再開され、その第一弾が今回ご紹介しますプリメインアンプ「Z240」とCDプレーヤー「Z210」です。

MYRYAD製品の思い出

私がMYRYAD製品を初めて知ったのは今から10数年前にまで遡ります。

当時、英国製のアンプメーカーは、オーラデザイン、ネイムオーディオ、アーカム、ミュージカルフィデリティ、ケンブリッジオーディオ、ミッション、クリーク、ロクサン、メリディアンなどなど…。同国のブランドが雨後の竹の子のごとく乱立していました。それほどに英国製アンプ、特に小型・薄型のプリメインアンプが、当時日本国内で人気を博していたのでした。

英国製アンプの特徴を一言で表すと、「比較的小ぶりで、飾り気がなく、機能を最小限に絞り込んだプリメインアンプ」となるのですが、そんな中でもMYRYADは地味なデザインながら、作りはしっかりしており、当時そのサウンドが、非常に優美で滑らかなものであったためファンも多く、隠れたヒット作となったのでした。

しかしその後、細々と国内でも扱われてはいたものの、あまり注目されることなく今日に至っていました。

そしてこの度、新たな輸入元を得て、再デビューとなったのです。

Z240とZ210

プリメインアンプ「Z240」は薄型のアルミ筐体で、前面パネルの左右下部には若干のアールを持たせ、柔らかで優しいデザインに仕上げられています。

出力は50W+50Wと十分で、オーソドックスな3系統のRCAインプット、今では珍しいTAPEのIN/OUTを2系統、さらにAUXとPHONO(MM)ステージの切り替え可能なインプットを装備しています。

スピーカー出力(ネジ/バナナ共用)は1系統です。やはり英国製アンプの例にならって、トーンコントロールもバランスコントロールもない非常にシンプルな顔になっています。

一方、CDプレーヤー「Z210」は、アンプ同様のアルミのスタイリッシュなデザインで、CD再生の専用機です。

アナログ出力はRCAが1系統、デジタル出力は同軸1系統と、ここも必要最小限のシンプルさです。

内部にはこだわりを見せており、バーブラウン製DACチップとシーラスロジック製のオペアンプを搭載しています。

試聴しました


試聴は、MYRYADと同じ英国製で人気のロングセラースピーカー「ハーベス HL COMPACT 7ES-3」を中心に、「Z240」「Z210」のペアで行いました。

音出しを始めた瞬間の感想は、「こんな優しい音に包み込まれたのは、実に久しぶりのことだ」でした。

私の試聴ノートのトップには、そう書いています。「いつか来た道」ではありませんが、私にとっては、それは「いつか聴いた音だった」のです。

それほどに、懐かしさとともに「こんな世界もあるよねぇ」と、えらく納得してしまいました。

前述の10数年前のMYRYADに対するイメージと同じで、しなやかさや柔らかさはあるものの、現代アンプならではの十分なS/N感や静けさは持ち合わせていました。

私の好きな女性ボーカルの艶めかしさ、唇の濡れた感じは絶品。次々とボーカルを聴いていくにつれて、どんどんMYRYADの世界に引き込まれていくようで、この甘美で豊潤な世界こそ、過去に絶大な人気を誇った本物のブリティッシュサウンドだと感じました。

そして音場感は、超高解像度や乾いたヌケの良い最新のハイレゾサウンドとは対極ともいえる、ロンドンの湿った空気に満たされた、甘く耳に浸透する生音のような自然さ、良い意味で実にアナログっぽいサウンドでした。

上記のようなサウンドは、ハーベスによる所が大きいのでは?と思い、B&Wの「CM6 S2」に変えて聴いてみましたが、解像度は若干向上するものの、いつも聴くB&Wよりはかなり穏やかで、染み入るようなしっとり感は、やはりMYRYADならではのものでした。

この「Z240」「Z210」のペアこそ、我々オーディオファンが忘れかけていた、心地よいサウンド、リラックスさせるブリティッシュサウンドを思い起こさせるものだと感じました。

そして、音楽再生に妥協を許さない音楽愛好家にも十分納得いただけるパフォーマンスと、操作に煩わされることのないシンプルなデザインを両立させた理想のオーディオシステムでもあります。

一般的なリビングルームにセットしても、決して出しゃばることのないスタイリッシュなデザインのMYRYADのアンプとCDプレーヤー。

付属のケーブルで接続することで、1つの付属リモコンで操作することもでき、誰でもすぐにお使いいただける親切設計です。

最後に

音楽をとことん楽しく聴かせ、ヨーロッパ系のスピーカーの魅力を存分に引き出すことのできるMYRYADこそ、ハイレゾ一辺倒の画一化したオーディオの世界だけではなく、多種多様なオーディオの世界がそこにあることを知っていただけるきっかけになるかも知れません。

私にはMYRYADの試聴が、久々に今のオーディオを考え直すインパクトのある試聴となりました。「ああ、スコッチでもちびりちびり飲みながら聴いていたい…」

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

【まさに”エネルギッシュ”】ゾノトーンのスピーカーケーブル『6NSP-Granster 7700α』のご紹介です!

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いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

先日、ふいに立ち上がったら強烈なめまいと頭痛に襲われたボーダーです、こんにちわ。


どうやら軽い高血圧(?)とでも言うのでしょうか、急な血圧の上昇に頭の血管が追い付かなかったみたいですね。

ほんの15秒程で治まったので良かったのですが、その時間は凄く長く感じました。いやー怖かった…。

『ぬぬぬぬぬ…』と声にならないくらい、頭がガンガンズンズン…。

色々とネットで調べてみると、運動不足で発生する症状でもあるようです。

はぁ…。本当に運動しないと…。

これから春になりますし、ランニングでもしようかなと。

自宅の近くに河川敷もあることですし、思い立ったが吉日。やるっきゃない!


…ん?空気中に凄い数の羽虫が…。ランニングしたら飲み込みそう。

よし、もっと収まってからにしよう。


さて、本日はゾノトーンのスピーカーケーブル『6NSP-Granster 7700α』をご紹介します。


ゾノトーン
スピーカーケーブル(2.0m・ペア)
アンプ側(Yラグ)→スピーカー側(バナナプラグ)
6NSP-G7700-2.0M-Y2B2


~商品概要~

ゾノトーンのスピーカーケーブル『6NSP-Granster 7700α』は、導体に超高純度6NCu、高機能純銅線HiFC、高純度無酸素銅線PCUHD、高純度無酸素銅OFCを使い、6NCuを中心にHiFC、PCUHD、OFCの4種の素材をハイブリッドした、新導体を採用したスピーカーケーブルです。

ダイナミックで圧倒的なエネルギー伝送、かつ高解像度サウンドを持ち味としており、採用された「4芯構造」は、4芯のうち2芯同士を捻じり接続する「シングル方式(スターカッド)」と、4芯それぞれを高域用、低域用に分けて使用する「バイワイヤリング接続」を可能にしています。


「Granster」シリーズの誕生に寄与した”2つ”の革新的な線材、「PCUHD」と「HiFC」、純度99.9999%の6NCuと無酸素銅OFCの共存。

絶縁体に高純度ポリエチレン、シールドにアルミラップシールド、と国内スピーカーケーブルメーカーの代表的な存在であるゾノトーンの理念と技術の賜物が、誕生したわけですね。私自身、手に取った際に『凄い音が出そう…』と、得体の知れない何かを感じ取りました。


いったい、どのようなサウンドを楽しめるのか…。


~レビュー~

今回もケーブルをお借りし、聴いてみました。通常のシングル仕様のもので聴いています。


まず、一聴して感じるのは「音のエネルギー、厚み、定位」が全然違うということです。

普段聴いているケーブルでは、音に落ち着きがないというか、ボーカルも真っ芯を捕らえることなく、少しずれた感じを持っていました。


しかし、6NSP-Granster 7700αを使用すると、まずボーカルが中央にズバン。真っ芯を捕らえると、声質はとても明快。奥行き・厚みを感じ、心地良く聴くことができました。

そして低域については前に張り出し、明瞭・快活に鳴り始めました。締まりのある低音とは違う感じがしましたが、立体感を感じました。

「炭酸の効いたサウンド」というか、とてもエネルギッシュに、そしてパンチのあるサウンドと思いました。


高域についても、ナノテックシステムズの「SP#79 Mk-4 EXTJ」を思い出すほど、綺麗な伸びを感じます。

流麗に、爽やかに。澄んだ清水のような印象を持ちました。


ケーブルの取り回しも比較的容易でした。やはりこの価格帯になるとケーブルの取り回しが困難になることが多く、4芯ケーブルと聞いていたので少し身構えていましたが、あまり苦には感じませんでした。

そしてトレードマークのブルーの被覆。この色を見て、セッティングしているだけで何故か心が落ち着くような…。

不思議ですね。


それにしても、これほど「定位とエネルギーが違う」という言葉が自然に頭に浮かんだのは、最近スピーカーケーブルをブログに書き始めてからは、ほぼ初になると思います。

ゾノトーンのスピーカーケーブル『6NSP-Granster 7700α』をぜひ一度、ご検討ください。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

【”TAD”という後ろ盾】パイオニアのピュアモルトスピーカー『S-A4SPT-VP』のご紹介です!

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いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

『オーディオが好きなアイドル』が1人くらいいてもいいんじゃないか。ボーダーです、こんにちわ。


オーディオ好きな芸能人と言えば、タモリさんや小倉智昭さんが有名ですよね。

タモリ倶楽部で放送された真空管の「たまころがし」の回は、今もビデオに残してあります。

小倉さんも、自宅にものすごいシアターシステムを構築しているとか。一度見てみたいものです…。


ところで、そんなことを考えている時、ふと思ったんですね。「10代、20代くらいのアイドルでオーディオが好きな人が1人くらいいるんじゃないのか?」と。

一昔と違って、最近は本当に男性も女性もアイドルグループが増えて、アイドルとは違いますが、女性声優も人気の人が増えて…。いまや女性声優で結成したグループが紅白歌合戦に出場するようなこの現代ですから。

男性アイドルも女性アイドルも声優もすべて合わせたら、相当な数で。きっと500人くらいはいますよね。

そんな立派なオーディオシステムを持っていなくても、”ちょっと興味がある”とか、”いい音で音楽を聴くことが好き”とか、撮り鉄ならぬ”撮りオーディオ”とか。いませんか。

『オーディオ専門店に行って、自分のCDをかけてもらったら、いつもと音がもう全然違って~』とか。


いませんか。おられませんか。そうですか。


フィギュアスケートの羽生選手のように、「イヤホンにこだわりがあります」みたいなアイドルはいないですかね。

1人くらいいてもいいんじゃないかな~って思うんですが…。


さて、本日はパイオニアのブックシェルフ型スピーカー『S-A4SPT-VP』をご紹介します。


パイオニア
ピュアモルトスピーカー【1台】
S-A4SPT-VP


~商品概要~

『S-A4SPT-VP』は、幅154ミリ、奥行き213ミリの小型のブックシェルフ型スピーカーです。

10cmのコーン型ウーハーを採用し、バナナプラグ対応のスピーカー端子を採用しています。


このS-A4SPT-VPの特徴でまず大きく取り上げたいのは、スピーカーブランドの最高峰の一つとして挙げられる「TAD」ブランドの技術が注ぎ込まれている点です。

メーカーページに拠りますと、「ウーハーにはパルプ振動板を採用。稀少なパルプを細かく粉砕し、良質な水で漉き上げ、専用の1個取りの金型で生産するという工程により、化学繊維などの人工素材では叶えることのできない、天然素材ならではの高い剛性と内部損失を達成。よりピュアな音の響きと、同心円状に施したコルゲーションリブが振動板の強度を高め、レスポンスのよい音を可能にしている。」とのこと。

さらに、スピーカーエッジに「発泡ポリカーボネート系ウレタン」を採用し、TAD伝統のコルゲーション構造がとられています。

プロフェッショナルの現場で磨き上げられたTADの技術が、こんな小さなスピーカーに活かされていると実感します。


そして、もう一つの特徴が、【ピュアモルトスピーカー】の名の通り、S-A4SPT-VPのキャビネットに「ウィスキー樽材」を使用している点です。高級家具などに使われる木材と同じ柾目取りといわれる方法で切り出された贅沢な素材で、樽の釘跡やウィスキーの染み跡など、一つ一つが違った風合いをもつ、とのこと。いわゆる「同じ模様は二つと無い」ということでしょうか、個性的な点ですよね。それに元々落ち着きのある木目、ブラウンカラーで、どのような部屋にも合わせやすいと思います。


ところで『TAD』のスピーカーについて、私が初めて出会ったのは確か名古屋のオーディオショウだったでしょうか…。

それまで見たこともないほどの大きなスピーカー筐体に、巨大な振動板と、デザイン。

見ただけで(凄い音がしそうだ…)と感じ、急いで最前列ど真ん中の試聴ポイントへ向かった記憶があります。そのサウンドはもう…。とにかく、脳の海馬を刺激する音でした。

「スピーカーメーカー」といえば、ONKYO、DENON、BOSE、JBLしか頭に思い浮かばなかった私の脳にとてもとても深く印象付いた瞬間でした。

そのため、S-A4SPT-VPの存在を知ってからは、ウーハーの写真を見ているだけでワクワクせずにはいられませんでしたね。


~レビュー~

今回も、メーカーよりデモ機をお借りして聴いてみました。ちなみに音を聴く前に、一部で噂される「ウィスキー樽材で使われているので、少し匂いが残っている」というのを試してみましたが、匂いはしませんでした…。当たり前ですかね。


さて一聴して感じるのは「高音がとても綺麗に、柔らかく鳴る」ということです。

「ピシィッ」というよりも『シュッ』『スーッ』と伸びる感じに聴こえます。磨き抜かれた日本刀というよりは、セラミック包丁のような、人当たりの良い馴染みやすい高音のようなイメージです。優しいイメージが伝わってきました。

女性ボーカルは艶やかに、ゆったりと踊るように伸び、キリキリと感じることはありませんでした。とても聴きやすい。リラックスさせてくれる感じです。


翻って、低音については少し大味な感じを受けました。筐体の大きさが関係しているのかもしれませんが、少し奥に引っ込む感じで、低音の鳴りも「ドン」ではなく『ズドン』『ズゥン』というような、質よりも雰囲気的な、大らかな低音に感じました。

個人的には、低音を絞めた感じで鳴らすことができれば、かなりバランスが取れた良いスピーカーに感じます。


S-A4SPT-VPはTADの技術が入っているということで、ちょっと色眼鏡が入ってしまうのですが、それを抜きにしても、比較的安価なスピーカー群ではおすすめできるスピーカーと思います。

冒頭にも書きましたが、とても小型ですし、広めのデスクならニアフィールドリスニングとしても使えるのではと思います。ぜひ一度ご検討ください。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

ついに見つけた! 真のスーパーツィーター「KITHIT HIT-ST20」

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、KITHITのスーパーツィーター「HIT-ST20」を取り上げます。かつての村田製作所のスーパーツィーターに代わる「真のスーパーツィーター」といっても過言ではありません。高域はもちろん、低域の改善の方が顕著に現れた試聴結果と併せて、ご覧ください。


KITHIT スーパーツイーター HIT-ST20

(写真は、基本仕様の無塗装モデルです)

真のスーパーツィーターを求めて…

私はかねてより、一世を風靡したにもかかわらず、惜しまれながら製造を中止してしまった、村田製作所のスーパーツィーターに代わる「真のスーパーツィーター」をずっと探し続けてきました。

2010年に製造中止となった村田製作所の「ES103」「ES105」が、当時、「それまでのピュアオーディオの流れを大きく塗り替えた」と言っても過言ではないと思うからです。

私がかつて在籍した河口無線では、今から10数年前、200ペアを優に超える同社製のスーパーツィーターを販売した経験があります。

ファイルオーディオによるハイレゾ再生が存在しなかった当時、スーパーツィーターを使うことで、CDはもちろん、アナログディスク再生時の音質改善の度合いの凄さや、非常に自然なサウンドが得られることから、多くのオーディオファンや音楽ファンにご満足いただけました。

村田製作所のスーパーツィーターとは?

本題に移る前に、前述の「村田製作所のスーパーツィーター」について、少し触れておきます。

第一弾の製品は、2000年4月に発売の「ES103」です。原理は同社ならではのもので、潜水艦用のソナー(超音波探信儀)の技術に由来するとのことでした。

振動板素材には、同社お得意のセラミックを使用。半球形の圧電セラミック振動体による呼吸振動と、高い共振周波数による高追従性により、100kHzまでの忠実な再生を可能にした、それまで全くなかった新しい発想による独自のスーパーツィーターでした。

その後、廉価版の「ES105」が発売されたのですが、惜しまれながら、2010年に急遽製造が中止されたのでした。

また、おそらく殆どのご購入者は、今も実際にお使いになっていると想像できます。その証拠に、あれだけ販売したにもかかわらず、下取りが出て来ないという事実からも、それは明らかです。

待ちに待った「真のスーパーツィーター」が販売開始

この度、私にとって待望久しい「真のスーパーツィーター」の販売が開始となりました。それは、KITHIT(キットヒット)のスーパーツィーター「HIT-ST20」です。

ロングセラーを続けていた同社のエントリーモデル「HIT-ST10」から、新開発の発音体(従来の海外製から高性能の国産に変更)を採用して、グレードアップを果した製品です。

試聴結果も交え、レポートいたします。

KITHITのニューモデル「HIT-ST20」

KITHITは九州工業大学発のベンチャー企業で、そのスーパーツィーターの原理は、円筒構造のフィルム振動子から平面波の超高音域を発生し、360度に亘って均等に放射するというものです。

従来機「HIT-ST10」からの大きな改善点は、ダイヤフラム電極部の金属材を見直し、フィルム膜の厚さを変更したことで、「ST10」に見られたディップ(周波数の暴れ)が改善されたのです。

また、ダイヤフラムの厚みを見直すことにより、聴感上の音圧も強化できたといいます。その結果、メインスピーカーとの繋がりがまた良くなり、超高域までよりスムーズに音が伸びるようになったのです。同時に中域の張り出しも向上したのです。

従来機と外観はもちろん、サイズ、振動板を保護するための金属ブレードや、木製の台座は同じということです。

但し、グレードアップされたといわれる発音体のフィルムの色は、ブロンズからシルバーに変わっているとのこと。スペックである最大許容入力 20Wや出力音圧レベル 86dB、再生帯域 16kHz~100kHzは、全く変更はないようです。ちなみに、ローカット周波数 16kHzも同じです。

「HIT-ST20」は、合成高分子素材のフィルムを使用することで、減衰の少ない平面波による素早い立ち上がりを実現できました。

また、通常のスーパーツィーターのような球面波(距離の二乗で減衰)ではなく、平面波(距離に比例して減衰)を発生させていることから、本機(86dB)より出力音圧レベルの遙かに高い、高能率スピーカーとの組み合わせでも、全く問題なく効果を発揮するといいます。

ただ、平面波であるため、あまりに背の高いスピーカーの上部など、振動板の高さがリスナーの頭上を越えないことが条件で、本機がほぼ耳の高さに来るような高さでのセッティングをすることが必要です。試聴時は、ブックシェルフ型スピーカーの上部でベストの高さとなったので、その状態で行いました。

前出の村田製作所のスーパーツィーターの唯一の難しさは、メインスピーカーの前面バッフル面から、どれくらい後退させるかで、効果にかなり差が出ることでした。それには、実際に試聴した上でベストな位置を決定する必要がありました。

しかし、「HIT-ST20」を実際に設置して感じたのは、その懸念は全くなく、メインスピーカーの上のどの位置でも特に効果の差は感じませんでした。

そして、指向性が全方位であることも、村田製作所のスーパーツィーター(前方のみ)との大きな違いです。この結果、スーパーツィーターが強調されることなく、しかも、16kHzと本機の存在を感じることのない帯域でローカットすることで、メインのスピーカーの個性を最大限活かしながら、本機ならではの効果が堪能できるのです。

試聴しました


試聴後の興奮が未だ覚めやらぬ模様が、恐らく伝わるかと思います。

ソース源は、CDからのリッピング・WAV・FLACのハイレゾソフトを、5.6MHz/DSDにアップサンプリングして試聴しました。ソフトはランダムに選んでいます。

山本剛「ミスティ」では、まずイントロのピアノのペダルの踏む音や胴鳴りが鮮明に聴き取れ、眼前に実物大のピアノを感じました。

打鍵の立ち上がり、余韻はまさに生ピアノです。透明感が抜群で、スタジオの雰囲気までリアルに伝わってきます。また、ベースの重圧感は、「(スーパーツィーターが)ない時」とは別次元のサウンドでした。

スターダストレビュー「木蘭の涙」では、ボーカルのヌケが抜群で、マイクを感じさせない生身の人間の声でした。

ボーカルは中央にしっかり定位し、声を張り上げた際にもきつさが全くなく自然なのです。思わず歌に引き込まれていました。

金子晴美のボーカルの艶めかしさは絶品。シルキーで、滑らかで、しなやか…。ボーカルのエコーも鮮明で、スタジオの大きさがはっきり感じとれるほどでした。

さらに、ジャズやポップスを片っ端から聴きました。シンバルの透明感、ギターの弦の張り具合や立ち上がりの素晴らしさ、深い低域、沈み込む重低音。楽器の定位も手に取るように判りました。

クラシックでは、繊細感がアップし、音場感がリアルで、演奏会場の大きさ、雰囲気が十分感じとれました。ストリングスのしなやかさは絶品でした。正確な低域の再現性から、スケール感は、従来レベルを遙かに凌駕していました。

そして、最後にアナログも聴いてみました。低域が締まり、小気味良くコリッとしたものになりました。音像もくっきり立体的でボケが解消されました。ボーカルは弾み、弦は生々しく、張りもしっかり感じられました。

最後に

普通、スーパーツィーターを加えることで、高域が伸びると考えてしまいがちですが、それは全くの間違いです。

もちろん、高域も滑らかで透明度は確実に改善されますが、実は低域の改善度合いの方が遙かに大きいのです。

低音の解像度が上がることで、締まりが良くなることに加え、地を這うような重低音まで再現できるようになるのです。

これは私の想像ですが、超高域再生が可能になることで、低音の急峻な立ち上がりが正確に再現でき、解像度が大きく向上するためではないでしょうか。

色々なソフトを聴くたびに新しい発見があり、本当はこんな録音だったのかと感心させられることが、一度や二度ではありませんでした。

とにかく、この スーパーツィーターによる改善は、他の如何なる音質改善手段を駆使しても、実現不可能な改善だと思いました。

このスーパーツィーター「HIT-ST20」をメインスピーカーから外した「ない時」の空しさ・物足りなさは、文章では書き表せないほどのものでした…。と付け加えておきます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

失敗のない、確実なグレードアップ『 電源対策 』をご提案!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、家庭内に溢れかえっているノイズに対抗するため、失敗のない確実なグレードアップ方法「電源対策」について、ご提案・ご紹介いたします。

家庭内で発生しているノイズ

今や一般的なご家庭では、テレビやレコーダーなどのAV機器をはじめ、パソコン・携帯電話などのデジタル機器で溢れかえっています。

それらは盛大に、デジタルノイズを発生しており、オーディオ機器に少なからず悪影響を及ぼしています。

どれだけノイズが出ているかを確認する簡単な方法として、小型のトランジスタラジオでAM放送を鳴らしながら、デジタル機器に近づけてみていただければ一聴瞭然です。

ジージー、ガーガーというノイズで、放送がかき消されているのが、確認できると思います。お時間のあるときに、お試しください。

パソコンやNASからもノイズが発生

オーディオファンの主要音源になろうとしているPCオーディオ&ネットワークオーディオは、パソコンやNASなどが必要になりますが、それら自身もアナログ機器にとっては、明らかにノイズ源となっています。

これらのノイズ対策としては、完璧にシールドが施された高級電源ケーブルやノイズ対策された電源タップ(コンセントボックス)、壁コンセントに交換することで、かなりのレベルまで影響を取り除くことは可能です。

しかし、PCオーディオ&ネットワークオーディオには小型機器が多く、その殆どがACアダプターによって電源供給される製品であり、スイッチング電源(*1)を採用していることが大きな問題になります。

*1: ACアダプターには、トランスタイプとスイッチングタイプの2種類があります。トランスによって降圧するトランスタイプは、一般に入出力の変動に弱く、発熱もあり、形も大きくなりますが、スイッチングタイプは、小型、軽量化が可能で、効率が良く(熱を持たない)入出力の変動にも強いという特徴があります。しかし、スイッチングタイプには高周波トランスを使用しているため、スイッチングノイズ(デジタルノイズ)が発生するという大きな欠点があります。

デジタルノイズは、前述のトランジスタラジオでも確認できる、空間に放射されているノイズ(距離が離れることで減衰する)と違い、入力される電源から伝わって、直接機器に侵入してしまいます。さらには、同じ電源タップにつないでいるだけで、他の機器にも影響を与える可能性があるというのが大問題なのです。


インバーターからもノイズ

デジタルAV機器以外にも、インバーターを使っているご家庭のエアコンも、電源周りに高周波ノイズをまき散らしています。最近よく見かける太陽光発電で起こされる直流の電気を、100Vの交流に変換するのもインバーターです。

蛍光灯を使った照明器具にもインバーターが使われており、節電効果の高いLED照明ではLED本体にスイッチング電源が採用されており、電源にひどい高周波ノイズを載せてしまう可能性が大きく、新たなノイズ対策が必要となってきています。

また、家庭だけではなく、近隣に商業施設や工場があったり、マンションなどでは、お隣の家電製品から発せられるノイズ源によっては、電源にノイズが盛大に載る可能性があります。

お勧めのノイズ対策をご紹介

今回は、PCオーディオ&ネットワークオーディオでのノイズ対策を中心に、オーディオ機器以外から侵入してくるデジタルノイズに対応するための「比較的リーズナブルなパッシブ系のアクセサリー」をご紹介いたします。

効果はご使用機器の種類や条件によっても変わりますが、総じて「ザワザワ感(付帯音)」が取れ、再生音がクリアになり、表現力や説得力が増します。生々しさや実在感もアップします。


アイファイ・オーディオ
DCノイズキャンセラー
iFI-Audio iPurifier DC

ただ今、爆発的にヒット中!スイッチング方式のACアダプターからのノイズを遮断するフィルター。

機器とACアダプターのケーブルの口金の間に挿入するだけで、機器へのデジタルノイズの侵入を食い止めるACアダプターのグレードアップ・アイテム。

本製品のコアとなる技術は「アクティブ・ノイズ・キャンセレーション」といわれるもので、軍事用のレーダーテクノロジーを応用し、ノイズ信号と逆位相の信号を発生させることで、ノイズレベルを50~100dBも低減するという画期的なものです。

また、5V~24V/3.5A(84W)までの電圧/電流に対応する設計であり、直径の違うACアダプター端子でも使用できるように、複数の変換ケーブルやアダプターが付属しており、ほぼ全てのACアダプターに対応している親切設計となっている所も見逃せません。



アイファイ・オーディオ
USBオーディオ用パワーサプライ
iFI-Audio micro iUSB3.0

PC周りの電源から侵入するノイズからデジタル信号を守り、同時にUSBデジタル信号の音質劣化の一因でもあるタイミングのズレも補正してくれる優れモノ。



PSオーディオ
ノイズリダクションシステム
PS AUDIO NOISE HARVESTER

空いているコンセントに差し込むだけで電源のノイズを吸収する画期的ノイズリダクションシステム。ノイズを内蔵のLEDの光に変化させ消滅。屋内配線のノイズを減少させます。



アイソテック
ノイズフィルター
IsoTek EVO3 ISOPLUG

PCや家電品など”ディファレンシャルモードノイズ”を発する機器の付近に接続することで、機器が発するノイズを除去。同一配線上に接続されたオーディオ機器の音質を改善します。



インフラノイズ
タップリベラメンテ用電源フィルターキット
ORTHO SPECTRUM "フィルタライザー" FL-7

音質を徹底的に突き詰めた木製の巻枠にACケーブルを数回巻き付けるだけで超高音質のACノイズフィルターを形成。直付けのケーブルがそのままフィルターに生まれ変ります。



フルテック
オーディオグレード インライン フィルター
FURUTECH Flow-15Plus

電源ケーブルからパワータップやオーディオ機器の間に挿入する形で使用することで、外部からのノイズを遮断。電源部から外部へのノイズ拡散も防ぎ、クリーン給電を行います。



ノードスト
ACライン・ハーモナイズプラグ
Nordost QRT/Quantum Resonant Technology QV2

オーディオシステムのACラインの空きコンセントに差し込んで使用。電源波形のエラーとイレギュラーを減らす動作に有効に作用。システムのパワー供給における負荷を軽減。



アスカ
電源フィルター
ASUKA FIL-MINI

機器の電源入力端子と電源ケーブルの間に直接挿すことで導入可能。ASUKAならではの超高速負荷応答性を最大限に発揮させるため、取り付ける機器に可能な限り近づける設計。



トランスペアレント
パワーコンディショナー
TRANSPARENT Power Bank 2

電力ロスのない独自のラインノイズフィルターとサージプロテクターを搭載。2系統のAC電源アウトレットを装備。壁コンセントからの電力を100%クリーンに取り出す。



光城精工
電源タップ
KOJO FORCE-BAR-S1P

高精度フィルターを搭載した連結式電源ボックス。コンセントは一口ながら他社の電源ボックスでも使用可能。連結以降のコンセントタップは、全てノイズフィルター経由に。


もっと本格的に

本格的に、徹底的なノイズ対策を実施するには「クリーン電源装置」があります。最もオーソドックスなトランス方式は、高周波ノイズを効率よく排除し、電源本来の美しい正弦波を回復させます。

また、普通のAC電源を使って、100Vの正弦波を作り出す「電源レギュレーター」もあります。

アキュフェーズの「PS-520」「PS-1220」は、入力された電源の波形を本来の正弦波と比較し、誤差の分だけ信号を作って逆相で加える方式で、電源本来のパワー感を犠牲にすることなくノイズのみを取り除く、画期的でいかにもアキュフェーズならではの究極の「クリーン電源装置」です。

PCオーディオ&ネットワークオーディオの電源対策こそ、その改善度合いに程度の差こそあれ、絶対に失敗のない確実なグレードアップ法といえると思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)


【高音質への飽くなき追求】オンキヨーの新7.2ch AVアンプ『TX-NR656』のご紹介です!

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いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

肩こりがひどい。ボーダーです、こんにちわ。


こんな時はニューアンメルツヨコヨコですよね。

昔から、肩がこった時、急な運動で筋肉痛になった時は、お世話になりました。

貼り湿布と違って匂いもそこまでキツくなく、朝塗ってから通勤しても大丈夫と思います。

今朝もしっかり塗ってきました。

昔は肩こりなんて無かったんですがね。筋肉痛だってすぐ治まったのに…。

筋トレしないと…。


そう、まずはコレから。


さて、本日はオンキヨーの新AVアンプ『TX-NR656』をご紹介します。


オンキヨー
DTS:X・Dolby Atmos対応 7.2ch AVアンプ
TX-NR656-B

『TX-NR656』はDTS:XやDolby Atmosに対応する7.2chのAVアンプです。

最新のサラウンドフォーマットに対応しているのは勿論、4K著作権保護技術「HDCP2.2」への対応と、ハイレゾ音源への対応も可能にしております。


TX-NR656は「Dynamic Audio Amplification(ダイナミックオーディオアンプリフィケーション)」をテーマに、《高音質》を追求したAVアンプです。

「Dynamic Audio Amplification(ダイナミックオーディオアンプリフィケーション)」とは、『音声信号に含まれるエネルギーとダイナミズムを正確に捉え、ロス無く、制作者の想いまでも鳴らしきること。』だそうです。

オンキヨーのアンプ哲学の考え方であり、作品が持つ「感情」「生命力」「リアリティ」を再現すること。

これらを追求する為、TX-NR656には『ハイカレントアンプ設計』『ノンフェーズシフトアンプ』『VLSC』が搭載されています。


まず「ハイカレントアンプ設計」ですが、これは大電流、ローインピーダンスを可能にし、大型スピーカーの振動板も正確にコントロールすることが可能だそうです。

大電流が出力できる為、シアター用スピーカーのフロントに使われることの多い、13~16cmのウーファーユニットを余裕で駆動できるとのこと。

カスタムメイド電源トランスや厳選のコンデンサーを採用し、パーツに至るまで抜かりはありません。


続いて「ノンフェーズシフトアンプ」ですが、これは音が減衰を始めるポイントを可聴帯域の外側に、リスニングレベルより高い位置に押し上げ、位相ズレを防げるそうです。

これにより、歪みのない正確な音を楽しむことが可能だそうです。


そして「VLSC」。これはデジタルからアナログ変換をする際の、変換後の信号を再構築することで原音により忠実な信号をアンプに送ることを可能にしているそうです。

フロント2chに対応しているそうです。


いかがでしょうか。少し”ウンチク”っぽいかもしれませんが、私個人としては、このようなこだわりはとても好きです。

【開発する】という言葉の響きがとても好きなのですが、まさにそんな感じがしませんか。

技術者集団がああでもない、こうでもない、と試行錯誤し、何度も議論を重ねて製品化する…。

そんな想いのこもった文句は、私は結構好きかもしれません。プロジェクト○○のようで…。


この他にも、混信の少ない5GHz帯のWi-Fiが使える「デュアルバンド」や、DTS:X同様にアップデート対応ですが、Googleのストリーミングサービス「Google Cast」にも対応するそうです。

DTS:XとDolby Atmosに対応し、4Kアップスケーリングも可能なオンキヨーの『TX-NR656』。

オンキヨーのアンプ哲学を具現化したモデルとなっております。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

じわりじわりと評価が上がってきた、プリメインアンプ「パイオニア A-70A」の実力とは?

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
昨年の2015年10月に発売された、パイオニアのプリメインアンプ3機種。2012年に発売された「A-70」「A-50」の後継モデルという位置付けに加え、発売当初は新製品の発表ラッシュの時期とも重なり、従来機からの大きなデザイン上の変更もなかったことから、あまり目立った存在ではありませんでした。しかしここに来て、俄然注目されてきています。本日は、その理由にスポットを当て、魅力を探っていきます。


オーソドックスな見た目、でも、中味は先進的

ラインナップとしては、最上級機となるUSB-DAC・バランス入力搭載「A-70DA」、USB-DACを搭載しない「A-70A」、USB-DAC搭載でバランス入力を持たない「A-50DA」の3機種になります。

いずれも前面パネルは、往年の超がつくベストセラー機「SA-8800」を思わせるパイオニアならではのデザインですが、このオーソドックスな顔ゆえに、中味の先進性への注目が少し遅れたのかも知れません。

USB-DAC搭載機については、時代の流れでもあり、現時点で最上位のスペックのDACを採用していることから、新たなユーザー層の開拓を目指していると思われます。

一方で、既にUSB-DACやネットワークプレーヤーをお使いの方が多いことから、バランス出力を搭載しているCDプレーヤーなどの入力機器(パイオニア製品では、ネットワークプレーヤー「N-70A」、USB-DAC搭載ヘッドホンアンプ「U-05」があります)をお持ちの方に、私が自信を持ってお勧めできる、バランス入力付きのプリメインアンプ「A-70A」から、その魅力を探っていきます。

3機種共通の特徴

3機種ともパワーアンプ部は共通で、出力素子として「Direct Power FET」を採用し、左右対称レイアウトでシンプルな構造のDクラス(PWM)パワーアンプを構成しています。

この素子は半導体チップを回路基板に直結でき、増幅特性と放熱性に優れ、大型のヒートシンクが不要となることで、放熱器が小型化できるため、パワー部での伝送経路の短縮が図れています。

その出力電力は、スピーカー出力端子のすぐ裏側に直結されています。出力は、8Ω時で65W/ch、4Ω時で90W/ch、という十分なものです。

電源部は、パワーアンプ部とプリアンプ部が完全に独立した「2電源トランス方式」です。

いずれのトランスも厳重にシールドが施され、リーケージフラックス(漏れ磁束)を抑え、トランスケース内の充填材によって不要振動も抑えています。

さらに、電源部・パワー部・プリ部を明確に分離した3分割シャーシとすることで、相互干渉の抑制と信号回路全体の短縮化が図れたのです。

また、3機種共通のリモコンでは、パイオニアのSACD/CDプレーヤーやネットワークプレーヤーの操作も可能です。

バランス入力付きのプリメインアンプ「A-70A」

プリアンプ部は、フルバランス伝送を採用しており、1系統のバランス入力が搭載(回路がアンバランス入力の2倍の規模となるため、2系統の搭載はスペース上 不可能?)されています。

結果、バランス入力される信号が1系統のため、セレクターを通ることなく専用のバランスボリューム回路を経由して、パワーアンプに直接送られることになります。これによって、音質上のメリットが俄然大きくなったと思います。

バランス入力端子は、こだわりのノイトリック社製のXLR端子(2/3番HOT切替可)を採用しています。

また、アンバランス入力は、バランス入力用とは別の専用ボリューム回路を通過後に、バランス変換され、パワー部に伝送されます。出力端子も極太ケーブルやバナナプラグにも対応した新形状の真鍮製を採用しています。

機能的には、トーンコントロールやラウドネス、アッテネーター、ヘッドホン端子、リモコンとフル装備。

さらには、MC/MMカートリッジ対応のフォノイコライザーや、本機をパワーアンプとして機能させるためのパワーアンプダイレクト入力端子まで装備しています。

インシュレーターにも、不要振動の排除と低重心を図る目的で、比重が高く鉄より柔らかい真鍮を素材に採用しています。

このように、20万円を切る価格のプリメインアンプとしては、やり尽くした感のある製品に仕上がっています。人気が出るのも、十分うなずける内容です。

試聴しました

日本橋1ばん館で「A-70A」を試聴した感想は、とにかく透明度の高い音質が印象的でした。

スピード感に優れ、背景が静かで、細かなニュアンスも十分伝わってきました。

膨らみ過ぎない適度に締まった立ち上がりの良い低域、ボーカルもデジタル(Dクラス)アンプから来るマイナスイメージとはほど遠く、抜けが良く、サ行が目立つことも全くなく、しなやかで気持ちよく聴けました。

オーディオ的ではなく、音楽的な聴き方に適したアンプと見ました。

DAC搭載の「A-70DA」

この「A-70A」に、高性能なDACを内蔵させたのが「A-70DA」です。

ESS社製384kHz/32bit精度のDACチップ「SABRE32 Ultra DAC」を採用。必須のUSB-DAC機能に加え、192kHz/24bit入力に対応した、RCAのコアキシャル入力とTOS入力を装備しています。

USB-DACは当然ながら、アシンクロナス転送による低ジッターを実現し、PCM信号は384kHz/32bitまで再生可能です。

DSD音源は、現時点では最上位の11.2MHzの再生が可能です。また、アナログレコード再生(フォノイコライザー動作)時は、これらD/Aコンバーター、USB-DACの回路の電源は自動的にOFFとなり、デジタルノイズの混入を完全に回避しています。

抜群のコストパフォーマンス機「A-50DA」

さらに、低価格の「A-50DA」は、「A-70DA」の弟分といった位置付けの製品で、電源トランスは1台で2次巻線をパワーアンプ用とプリアンプ用に独立させたものに簡素化。プリアンプのバランス回路やアッテネーター機能の省略、フォノイコライザーもMM型のみの対応となっています。

その他、ボリュームノブやスピーカー端子、インシュレーターなどにもコストダウンの跡は見られますが、パワーアンプ部は「A-70A」「A-70DA」と、D/AコンバーターやUSB-DACは「A-70A」と共通としたことで、抜群のコストパフォーマンスを実現できたとも考えられる製品に仕上がっています。



最後に

PCオーディオやネットワークオーディオなどのハイレゾ音源が登場する以前のプリメインアンプは、今から思うと当時のメインソースであったCD(PCM:44.1kHz/16bit)を基準として音作りをされていたように感じます。

最近のハイレゾ音源の情報量の多さは、アンプに対する要求も、ダイナミックレンジの広さに伴う「ノイズフロアの低さ(S/Nの良さ)」、音場表現の豊かさのための「位相の正確さ」、正確な低域再現のための「スピーカーの駆動力」などが、従来にも増して要求されてきています。

「A-70A」は、USB-DAC搭載の「A-70DA」と同時に設計されたメリットを十分享受しており、ハイレゾ音源の情報量を最大限引き出せる、最新の『アナログ・プリメインアンプ』と言えると思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

【澄み渡る、透き通る高域】ファンダメンタルのスピーカーケーブル『SPC150』のご紹介です!

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いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

”『オーディオが好きなアイドル』が1人くらいいてもいいんじゃないか”なんてことを言っていたら、アイドルのライブで300万円のオーディオシステムを使って音楽を聴くイベントがあったらしいですよ。何という偶然。

未知の能力が開花しようとしているボーダーです、こんにちわ。


ところで、かのアイドルの存在は知らなかったのですが、これから俄然、私の中での注目度が上がってしまいます。

これで、彼女達がオーディオに…、とりあえず、Joshin-WEBのオーディオブログに興味を持ってくれたらいいのにと思わずにいられません。

「よ~し、オジサン頑張っちゃうぞ~!」っていう。


え。そうはいきませんか。問屋がおろしませんか。そうですか。


それにしても、こんなイベントがもっとたくさんあればいいのに。

それこそ、アニソンオーディオでもやってくれたらいいのに。ベタなアニメの楽曲は一切無しで、音質的にこだわりがある楽曲を本気で聴いてみたい。

正直、私はオタクな曲も好きなので、けっこう本心です。ハイレゾでもアナログでもいいので、やってみて欲しい。面白いと思うんですが…。


さて、本日はファンダメンタルのスピーカーケーブル『SPC150』をご紹介します。


ファンダメンタル
スピーカーケーブル(1.5m・ペア)
SPC150


~商品概要~

ファンダメンタル『SPC150』は、OFC一括スズコート線を芯線に採用した細身のスピーカーケーブルです。

線材であるスズコート線は、撚り線の電気的特性と、単線の振動特性の良いとこどりをした高忠実度線材とのこと。

ケーブルの被覆に使われている極薄、軽量のフッ素樹脂「ETFE」とのコンビにより、自然な信号転送を行うそうです。


フッ素樹脂「ETFE」はケーブルに最小のストレスで巻き付けてあるそうですが、見た目に反してかなり硬めのケーブルのようですね。

また、ファンダメンタルのホームページによると、SPC150を他機器やケーブル同士で触れさせてしまうと、音量やソースによってビリツキが生じることがあるらしく、「空中配線」が推奨されています。

ケーブル自体のエージングは「100時間ほどで80%」とのことです。


~レビュー~

さて今回は、ハイエンドオーディオ担当あさやんの私物を借りて、試聴してみました。既に使用時間として100時間は余裕で超えているようです。
先日の「KITHIT スーパーツイーター」の試聴の際にも使っていたとか…。


SPC150を取り出して、最初に感じたのは「硬っ。」でした。本当に予想外に硬め。

ファンダメンタルのホームページを読んで、予めイメージはしておりましたが、想定の範囲外。

しかし、そのお陰で空中配線は容易に可能です。正直、『空中配線』というのは何回か耳にしていましたが、本当にそんなこと出来るのかと思っていました…。


さぁ、エージング時間は十分。空中配線もOK。
つまりSPC150のすべての実力を解放した状態。さてその音は…。




『なんなのだ。この高域の澄み渡る、透き通る感じは。』




これが、一聴した私の感想です。今まで聴いてきたケーブルの中でも、1,2を争うほどの綺麗な高域を感じました。

研ぎ澄まされた刀のように、美しく響くようでした。

女性ボーカル、ピアノはキラキラと輝くように、目の前で歌っているかのように、華やかなサウンド。

囁くような歌い方であれば、まさにけなげに、じんわり沁みるイメージを覚えました。

何よりもボーカルを前面に押してくるところが、とても心地良い。新しい感触でした。


そして低音。この低音域は控えめに感じます。空間を覆うような感じはせず、タイトに、正拳突きのように、芯でズバリと打ち込む感じです。

太めのベースラインも過剰なうねりはあまり感じられず、しかし華奢ではない。

「本来は、こんなベースだったのかも…」と思わせる、まさに忠実度の高いサウンドかもしれません。


音場も、音の位置も、整理された印象で、とても聴きやすく感じました。


個人的には、とても魅力的なスピーカーケーブルに思います。

価格的にも手頃と思いますし、バナナプラグ仕様、細身ではありますが空中配線が可能なほど硬めのケーブルとなっています。

高音域の気持ち良さは、とても印象深く心に残りました。

『リファレンスケーブルにしようか…』と正直思いました。(これなら、少ないお小遣いをなんとかやりくりして…)


ファンダメンタルのスピーカーケーブル『SPC150』をぜひ一度ご検討ください。


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【優しく柔らか】比較的安価なスピーカーケーブル『DHラボ PRELUDE』のご紹介です!

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先日、親知らずを抜いたボーダーです、こんにちわ。


実は1週間前ほどの話ですが、、、微妙な、微量な、微小な違和感を奥歯に感じ、「気のせいかな」と思っていたのですが、どうやら親知らずに原因があるようだったので、抜いてしまいました。

数年前に1本抜いていたし、恐くもないので「これでスッキリできる」と思うと、逆に抜くのが待ち遠しかったですね。


当日、病院では麻酔をまず打ってもらって、ノコギリ(?)かなにかで歯をゴリゴリ…。
そして、「閻魔の舌抜き」みたいな金属バサミ(初見時は”ギャグですか”と心で絶叫)を取り出し、
『ミチミチッッ』という音を私の脳みそに響かせ、
歯がしっかり根付いているせいで、医師が歯を抜こうと踏ん張るたびに、つられて私の体全体がベッドの上で上下に揺すられながら、親知らずは抜けました。

所要時間15分程度。


その後は水がどことなく鉄の味に感じる日々を超え、違和感を感じ口をゆすいだら、5ミリくらいの血の塊がベトッと出てきた日々も超え、今に至ります。


なるほど歯を抜く時って、
『全体的に控えめな高音域に対し、「ゴリゴリ」「バキバキ」という系統の音は非常にリアル。”耳”で感じるより「脳」で感じるというほうが的確でしょうか。
「ミチミチッ」とした、握り潰すような乾いたサウンドが脳に広がり、その音につられ自然に体がSwing。』
という感じですね。

皆様は、どのように感じますでしょうか。


さて、本日はDHラボのスピーカーケーブル『PRELUDE』をご紹介します。


DHラボ
完成品スピーカーケーブル(1.5m・ペア)【Z-Plug仕様】
PRELUDE 1.5M


~商品概要~

少し前に書きました、DHラボ『Q-10 Signature』に続き、「PRELUDE」です。

オーディオアクセサリー誌に登場したことで知った、という経緯はQ-10 Signatureのブログにも書きました。

プロの現場で高い信頼を得ているDHラボにおいて、PRELUDEは比較的リーズナブルな価格帯のスピーカーケーブルと思います。

2層からなる36芯11AWGという太さの高純度OFHC導体を採用し、同芯内の各層で撚りを交差させ、磁気ノイズを排除させる「Alternating Concentric Layering」設計も採用されています。

Q-10 Signatureに匹敵するほどの太さになっているとのことですが、そのサウンドはどうでしょうか。
試してみます。


~レビュー~

『PRELUDE』を聴いて感じたのは、Q-10 Signature同様に「全体的に音は優しく、なめらかなサウンド」ということです。

高音域はキンキンしたイメージは少なめで、なめらか、やはり柔和な印象を持ちました。

最近、手嶌葵さんのハイレゾ音源をダウンロードし、試聴の際に使うこともあります。先日のファンダメンタル「SPC150」では明瞭で澄み切ったボーカルを感じたのですが、PRELUDEでは幾分か抑えられた印象を受けました。

「ぼやける」という意味ではなく、少し音場が後ろに移動して、スピーカーの手前より少し奥で歌っているようなイメージです。

とても優しい音でした。


そして、低音は量感豊かに、音場は広めに鳴る印象です。

ただ、音場は広く感じるのですが、「締まった低音」というよりも『ズン、ズン』と鳴るイメージでした。

ディアンジェロのアルバム「Voodoo」の”Africa”のベースは豊かに、ゆったりと聴かせるように感じます。


そして、見た目は結構太めなケーブルですが、取り回しは比較的容易で、柔らかい部類に入ると思います。

取り回しがやりやすいのは、自宅のオーディオ環境で肩身の狭い私にとっては、とても好都合。とても助かります。


DHラボの『PRELUDE』は、やわらかなケーブルに、やわらかなサウンドを感じたスピーカーケーブルです。

価格的にも比較的安価な部類と思いますので、ぜひ一度ご検討をお勧め致します。


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【熟成の極み】ラボラトリウムのスピーカーケーブル『Yter』のご紹介です!

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いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

最近、ヘッドホンではなく、スピーカーで音楽を聴く機会が多くなってきたボーダーです、こんにちわ。


このハイエンドオーディオブログで、スピーカーケーブルなどのアクセサリーを書くことを始めてから、音楽をスピーカーで聴くことが多くなってきました。

以前は、ヘッドホン、イヤホンでとても満足していたのですが、やはりスピーカーで聴くと音楽がもっと楽しくなりますね。

何よりも、頭の圧迫感や耳の緊張、話しかけられた時にヘッドホンを外さなくて良いのがとてもラク。まぁ、ボリュームを下げればいいだけなんですが…。


スピーカーで聴くと、「リラックス」の効果がとても高まる気がします。

電気を消して、ソファに座って、目を瞑って、脱力。

とても落ち着きますよ。



自分の部屋であれば。



さて、本日はラボラトリウムのスピーカーケーブル『Yter』をご紹介します。


ラボラトリウム
スピーカーケーブル(1.5m・ペア)
Yter(イーテル)


~商品概要~

ラボラトリウムのスピーカーケーブル「Yter(イーテル)」は端末をバナナプラグで処理した、スピーカーケーブルです。(最初、私ボーダーは「イーテル」ではなく『エーテル』と思ってました。)

『オーディオ信号の微小信号の導電特性は、金属の導電率の絶対値よりもその物理的構造に、より大きく依存する』という確信から生まれたスピーカーケーブルとのことで、多くの実験を繰り返し、ケーブル内の結晶配列を均質にすることに成功。さらに銀とパラジウムの合金を導体として採用し、音楽的に優れた特性を持つスピーカーケーブルとのことです。

この銀とパラジウムの銀合金は「Well tempered argentums alloy(優しい銀合金)」と命名され、音楽信号に対してより大きな『浸透性』を備えたスピーカーケーブルとのこと。

音楽的に優れた特性と、卓越した冶金技術ともあいまって音楽のダイナミズムを余すところなく伝送し、豊かな表現力と、個々の楽器を描き分ける高い分解能を持つことに成功したそうです。


『ラボラトリウム社』は、スピーカー設計者「フランコ・セルブリン」氏が立ち上げたブランドですよね。

フランコ・セルブリン氏と聞けば、どうしてもスピーカーブランド「ソナスファベール」、「フランコセルブリン」が頭に思い浮かびます。

特にフランコセルブリン『Accordo』は、私ボーダーがいつか手に入れたいスピーカーの1つです…。

さてさて、フランコ・セルブリン氏が関わったスピーカーケーブルと聞けば…。聴かないわけにはいられないですよね。


~レビュー~

『なんと芳醇な…。サウンドが熟成されたような…。』


ソーセージの謳い文句のようですが、もちろん違います。意味が分からないかもしれませんが、「Yter」のサウンドはそんな感覚でした。ただ、そこに音楽というフィールドが広がり、「明瞭」でも「優しい」でもなく、一段深いところにある音でした。


Yterにより、サウンド全体に渡って、とてもガッシリした、伸びやかな、朗々としたサウンドが広がりました。

高音域はとても滑らかに澄んだイメージを持ち、氷のようではなく、無色透明な清流のようでした。触ってみると、指の間を(スーッ)と流れるような…。しかし、優しいだけでない”中心核”を感じるというか…。

女性ボーカルはサラサラと流れ、キツさは全く感じられません。しかし、明瞭な声を聴くことができ、どこまでも「爽やか」なサウンドを感じます。


そして、低音域は非常にリアルです。なんというか低音の分解・表現が並ではない。

これまで聴いたスピーカーケーブルでは聴いたことがなかった低音域が聴こえてきます。

タイトな打ち込みではないのですが、「まったく、この低音の本来の姿はこれですよ?」と説教されているような、指導されているような、教授されているような…。そんな感触でした。

「バキッ」と締まった低音ではなく、「ドンッ」という感じですが、その「ドンッ」の表現が他とは違うのです。そう、”中心核”を感じるのです…。

これがハイエンドなのか…と思わずには…。


また、Yterの取り回しは非常に容易です。被覆の固さはそれほど感じませんでした。バナナプラグも標準装備なので、アンプやスピーカーへの接続は簡単。

もし、Yラグがお好みであれば、別売で「YLUG(Yter)」も販売されています。


ラボラトリウム「Yter」は、熟成された一段違うサウンドを楽しめる、ハイエンドスピーカーケーブルです。

ぜひ、一度ご検討ください。


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再び! コルグのD/Aコンバーター「DS-DAC-10R」の実力に迫る!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
2015年12月にハイエンドオーディオブログで書かせていただいた『 大ヒット間違いなし!コルグのD/Aコンバーター「DS-DAC-10R」 』のとおり、コルグ「DS-DAC-10R」がJoshin webのレビューでも高評価を得ています。本日は、「DS-DAC-10R」を使い倒した私が、今一度、音質や使用感についてレポートいたします。


発売当初のメディア露出は少なめ

発売当初は、コルグ(KORG)という楽器ブランドゆえか、オーディオ雑誌に取り上げられることが少なかったのですが、最近になって、雑誌で掲載記事が増えてきています。

しかも、USB-DACとしての性能の高評価とともに、アナログレコードのアーカイブ用のA/Dコンバーターとしての評価も高く、DSDアーカイブのブームの牽引役となりつつもあります。

D/Aコンバーター「DS-DAC-10R」の最大の弱点とは?

唐突でありますが、「DS-DAC-10R」の最大の弱点をハッキリさせてから、話を進めます。

それは、本機自体に電源を持っていない上、ACアダプターなどの外部電源からも電源供給を受けない、USBからのバスパワー駆動ということだと思います。

コルグのUSB-DACは、従来から全ての製品がバスパワーを採用しており、バスパワー仕様にはすでに定評があります。

結論から先に申しますと、同社の従来機「DS-DAC-10」「DS-DAC-100」には、確かに若干ではありますが、低域が薄めになる傾向を感じました。

しかし、今回の「DS-DAC-10R」ではそれが全く感じられず、初めて使用した時は「本当にこれがバスパワーなのか?」と疑いを持ったほどでした。

ちなみに私は、使用しているUSB機器が多く、パソコンも小型で、USBポートが2口しかないため、USBハブを使わざるを得ないのですが、そのUSBハブはセルフパワー対応でACアダプターから5Vを供給するタイプを選択しています。

この当たりも多少はプラスに働いていそうです。

主役は録音・再生ソフトウェア。ここまでやるメーカーはない!

「DS-DAC-10R」の筐体は、一体成型されたダイキャスト製のボディで、その小ささゆえに叩いてもビクともしないほど非常に強固です。

底面シャーシとバックパネルには、音質を重視して、高級オーディオ製品によく見られる銅メッキ処理が施されています。

さらに、インシュレーターも3点支持方式を採用して、外部振動の影響を極力回避する構造になっています。

とにかく、このクラスで、この大きさの筐体に、ここまでやるメーカーは他に類がありません。

コルグの考え方は、主役は同社オリジナルの録音・再生ソフトウェアである「AudioGate4」だということなのでしょう。

本機「DS-DAC-10R」は、あくまでシステムの黒子に徹するために、デザインは極めてシンプルで、前面パネルにはボリュームノブとヘッドホン端子しかありません。

また、サンプリング周波数の表示機能など、音質的にはデメリットとなる可能性のあるものも一切ありません。

左側のボリュームノブの付け根で光るLEDの色によって、再生フォーマットや録音中などの動作状況が示されます。

コルグの最大の強みは、自社でソフトウェアを開発できることにあると思います。

ハードウェアだけでなく、ソフトウェアとの両輪で、完成度の高いファイルオーディオ環境を構築できるという凄みをコルグに感じてしまいます。

そこは、本業がシンセサイザーなどの電子楽器や録音機器であるコルグと、外注のソフトウェアや既成のソフトウェアを使わざるを得ないオーディオメーカーとの大きな違いだと思います。

最大の売り!「DSDへのアップサンプリング」

録音・再生ソフトウェア「AudioGate4」の出来の良さは出色で、後から述べる録音機能はもちろんですが、再生機能でも、その操作性と安定性は抜群です。

従来からフリーソフトの「foober2000」を常用してきた私にとっては、設定項目が少なく、非常に使いやすいソフトだと感じています。

さらに、私にとっての最大のメリットは、「DS-DAC-10R」が持つ「アップサンプリング機能」です。

CDリッピングによって録り貯めた44.1kHz/16bitのPCM音源を、苦もなく、リアルタイムでDSD/5.6MHzにアップサンプリングできてしまうのです。

また、その音質が素晴らしく、一部のUSB-DACや超ハイエンドのD/Aコンバーターにあったアップサンプリング(サンプリングレートコンバーター使用)時に感じた不自然さも、全くありません。

アナログライクなサウンドになり、PCM音源独特の硬さや緊張感がほぐれ、実にキメの細かな自然なサウンドに変身するのです。

特に、倍音の再現性は素晴らしく、KITHITのスーパーツイーター「HIT-ST20」使用時の音質は圧巻で、外した後、しばらく物足りなさを感じたほどでした。

個人的には、このDSDへのアップサンプリングこそが、「DS-DAC-10R」の最大の売りではないかと思います。それも、「AudioGate4」で一度設定しておくだけで十分なのですから…。

もちろん私は、ハイレゾのPCM音源も、2.8MHzのDSD音源も、全て5.6MHzのDSDで聴いています。

数字にこだわる一部のユーザーは、本機が11.2MHz/DSDに非対応であることに不満を持っておられるかも知れませんが、果たして今後、11.2MHzのソフトが潤沢に供給されるかは甚だ疑問ですし、当面はデモソフトとしての供給に止まるのではないでしょうか。

数字にこだわるのではなく、今現在を楽しむことの方が、遙かにメリットが大きいと私は思ってしまいます。

もう一つの売りは?

もう一つの売りは「A/Dコンバーター機能」でしょう。

過去に、リファレンスとして使っていたLPレコードが、いとも簡単にデジタルアーカイブでき、実に使い勝手が良いのです。

しかも、内蔵フォノイコライザーは、一般的なRIAAカーブ以外に、5種類のカーブ特性が選べます。

さらには、録音時にフォノイコライザーをOFFすることもでき、再生時にイコライザーを通すという、デジタルならではのユニークな操作も可能です。ファイル形式やPCMのサンプリング周波数も、自由自在に選択できます。

私のお気に入りはやはりDSD/5.6MHzですが、ゴリッとした男性的なサウンドがお好みならPCMでも録音して楽しめます。

ちなみに、「DS-DAC-10R」はMMカートリッジ専用です。私の常用カートリッジ「SPU-GTE」(現在は生産されていないトランス内蔵のSPU)を使い、DSD/5.6MHzにリッピングを行いました。

その結果、サウンドはSPU独特の厚み・図太さは全く失われることなく、レコードをそのまま聴いているようかのような錯覚に陥るほどでした。

他のMCカートリッジでは昇圧トランスを経由しましたが、やはりアナログ的な温かみが感じられ、音離れの良いリアルなサウンドとなりました。

これなら、レコードをかける手間(手間が「アナログの良さ」というのは分かります)が省け、アナログレコードを実際聴いているのとほとんど遜色はありません。事実、私は十分楽しめています。

価格を遙かに超えた機能・性能を有する「DS-DAC-10R」

「DS-DAC-10R」の録音機能に使われているサウンドエンジンこそが、コルグが長年にわたって研究開発してきた「DSDレーコーディングソリューション」である《 Clarity 》をほぼ移植したものです。

アナログ音源をDSDで取り込む際も、非常に安定した動作を実現しており、内部の変換アルゴリズムもPCMに一度も変換することなく最後までDSDで動作させる点も、コルグだからこそ実現できたのだと思います。

DSDによるハイレゾ再生の環境を、現在に至るまで道筋を付けてきたのが、コルグの録音・再生ソフトウェア「AudioGate4」です。

そして、そのソフト開発のノウハウを活かして、ハードである「DS-DAC-10R」を商品化したのです。

この「DS-DAC-10R」こそ、価格を遙かに超えた機能・性能を有した、最先端技術を詰め込んだ製品として、ビギナーからハイエンドのオーディオファンに至るまで、私が自信をもってお勧めいたします。

特にハイエンドユーザーの方には、ハイエンドクラスのハイレゾ機器の選択は今後ゆっくりしていただくとして、一刻も早く、このDSDによるハイレゾ再生を「DS-DAC-10R」で楽しんでいただきたいです。

必ずや、オーディオの面白さを再認識していただけると思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

英国からの新しい風『 Q Acoustics 』とは?

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、英国の新興スピーカーメーカー『 Q Acoustics 』(キューアコースティックス)から発売されている日本限定モデル 2機種を取り上げます。試聴してみると、「なんと、自然で心地よいサウンドだろう」と感じました。この理由は、同社のGelcoreテクノロジーの賜物と思われます。そのあたりも含め、ご紹介いたします。


英国の新興スピーカーメーカー「Q Acoustics」

「Q Acoustics」は、2006年に創業した英国の新興スピーカーメーカーで、本国では評価の高いブランドと言われていますが、日本国内ではまだ殆ど知られていません。

非常に小規模なメーカーですが、同社の製品コンセプトは「いつの時代からか富裕層の所有欲を満たすが為のものとなってしまったオーディオを、誰しもが手軽な値段で高音質を楽しめるオーディオに変える。」という崇高なものです。

また、「以前の同価格帯の製品では考えられなかったような素晴らしい音を届ける。そして、魅力的で堅実なスピーカーをデザインする。」という目標のもと、オーディオ一筋の電子機器製造業者であり、多くのブランド(Grado,QED,Goldring,Myryad etc.)を傘下に持つ、Armour Homeの1ブランドとして設立されました。

言うなれば、世界一コストパフォーマンスの高いスピーカーの製造が可能なメーカーなのです。

日本からのリクエストにより実現!

英国のWHAT Hi-Fi誌で、2013年の"Product of the year"を獲得した、2ウェイ・ブックシェルフ型スピーカー「Concept 20」。

日本から「Concept 20のクオリティを超えるスピーカーシステムの開発を!」というリクエストにより実現したのが、今回取り上げるスピーカー「Concept 20J」です。日本限定モデル Jバージョンの第1弾となります。

Gelcoreテクノロジーを搭載した「Concept 20J」

このスピーカーは、小規模~中規模の室内で、高い品質の演奏を楽しみたい音楽愛好家のために設計されています。

キャビネットは、Gelcore(ジェルコア)テクノロジーといわれる独自の構造になっており、2重構造のキャビネットの間にジェルの膜を挟み込むことにより、キャビネットの共振を吸収しています。

キャビネットの中の振動はジェルによって吸収され、ジェルの中で熱に変化するといいます。これにより、キャビネットの振動を抑えることができ、より高音質での再生が可能になったのです。

Gelcoreテクノロジーによって、ユニット駆動に伴う共振や、これによる音色の変化を劇的に低減しています。

低域は、エンクロージャーの大きさから想像するよりローエンドが伸び、背面ポートのチューニングもよくできており、腰のある低域を実現しています。

また、ウーファーとソフトドームツイーターとの繋がりも実に上手くできており、ヴォーカルがより自然で、奥行き感のある音に仕上がったといいます。

内部配線には、グループ企業であるQED社のケーブルを使用しています。

世界中で高評価を受けている同社のケーブル「79 Strand」を使用することで、オリジナル機に比べ、伸びやかで透明感のある高域再生を実現できたのです。

さらに、「79 Strand」と「Airlocコネクター※」を使用することで接触部分の酸化を防止し、高音質を追求したジャンパーケーブルを標準付属しています。
※冷間溶接により、高圧でプラグとケーブルをひとつのメタルがごとくタイトに密閉し、電気抵抗を低く保つ。

デザインもスタイリッシュで、ご家庭で音楽を楽しむだけでなく、ニアフィールドモニターやスモールモニターとして、ミックス作業にも使えるだけの解像度を備えたスピーカーシステムが完成したのです。

Jバージョン第2弾のトールボーイ型スピーカー「Concept 40J」

今年になって発表された、日本限定モデルの第2弾がトールボーイ型スピーカー「Concept 40J」です。

型番に "J"が付かないオリジナルモデル同様、同社のキーテクノロジーであるGelcoreテクノロジーを搭載しています。

また、スピーカーユニットも「Concept 20J」と同様にオリジナルと同一ですが、ハイグレードな内部配線やジャンパーケーブル、金メッキ仕様の接続端子を採用するなど、高音質化が図られています。

この日本限定モデルは、「Q Acoustics」と輸入元である「ESF(イースタンサウンドファクトリー)」とで打ち合わせを重ね、妥協のない、極みといえるスピーカーを目指して完成したのです。

ジョーシン日本橋1ばん館で試聴しました


まずは、トールボーイ型の「Concept 40J」から試聴しました。

第一印象は非常に軽やかで心地良く、透明度がすこぶる高く、実にヌケの良いサウンドでした。これなら、何時間聴いていても全く聴き疲れを感じることはないと思いました。

こういう表現をすると、なにかHi-Fi的でなく、ただ聴きやすいだけのスピーカーと誤解されるかも知れませんが、私自身、ジョーシン日本橋1ばん館の試聴室「リファレンスルーム」で今までに体感したことのないほどにリラックスできるサウンドでした。

しかし決して、ただ穏やかで、かまぼこ型の狭い再生帯域というのではなく、ちゃんと重低音から超高域まで、十分な帯域を確保した上で、実に音楽的な鳴り方をしているのです。特にボーカルは秀逸で、若々しく体温を感じさせるものでした。

私のリファレンスソフトである、リヴィングストン・テイラー「Ink」の冒頭の口笛は、唇の厚みまで感じられたのには正直驚きました。

さらに、曲間や無音部分が非常に静かで、スピーカー自体のS/Nの良さも感じました。これこそ、本機のキーテクノロジーである「Gelcoreテクノロジーが効いている」からだと確信したのです。

また、背面のダクトにスポンジを挿入することで低音調整ができるのですが、この効果が想像以上に大きく、スポンジを入れた状態では低音がタイトになり、クッキリと見通しの良いサウンドになり、お部屋によって低音が出すぎる場合は効果的だと思います。

一方、スポンジを外した状態では、サウンドが伸びやかになり、弦楽器もしっとりとしてきました。私としては外した方が、本機の良さが発揮されるとみました。外観のピアノフィニッシュで、高級感も十分備わっています。

ブックシェルフ型「Concept 20J」は、低域の延びこそ「Concept 40J」に譲るものの、さらに柔らかく自然なもので、比較的小さなお部屋ならこちらの方がオールマイティで鳴らしやすいと感じました。

「この自然さ、心地よさは一体何なのか?」と、改めて考えさせられました。

最後に。

「Q Acoustics」こそ、まったく奇をてらったところのないオーソドックスなデザインながら、伝統的な英国スピーカーの良い部分を活かしつつも、革新の新技術をさり気なく醸成して完成した『 新時代のブリティッシュサウンド 』と言えるのではないでしょうか。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)


【分離が良く、ソフト】クリプトンのスピーカーケーブル『SC-HR1000M』のご紹介です!

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いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

昔から手先は器用なほうと思っていたけど、実はそうでもないのかも。ボーダーです。こんにちわ。


先日、鉄塊にヤスリを当てて、いわゆるトゲを取る機会があったのですが(どんな機会だ)、やってもやっても滑らかにならない。
果てしなくこすり続け、「ヘタクソか」と。つっこまれてしまいました。まったく昔はこんなことはなかったのに…。

具体的な話は思い出せないですが、「手先が器用」とよく言われた記憶がありまして。ちょっと一度試してみようかと。どれだけデキるのかと。


1/100 MG 機動戦士ガンダム
キュベレイ

この「ド」がつくほどのミーハーなチョイス。
豪奢かつ威圧感たっぷりのフォルム。
頭部分に対して、大きすぎるボディ。
一回搭乗してコントロールしてみたい。そう思わずにいられません。


ちなみに、キュベレイについて知っている情報は「ハマーン・カーン」「ファンネル」だけです。
ミーハーですからね。仕方ないですね。

ミーハーついでに語りますと、私ボーダーの最も記憶に残るモビルスーツは、『ケンプファー』です。そう、ミーハーですから。仕方ないですね。

ちなみに、ケンプファーはあんな姿なのに「紙装甲」らしいですよ。なんという儚さ。


さて、本日はクリプトンのスピーカーケーブル『SC-HR1000M』をご紹介します。


クリプトン
切り売りスピーカーケーブル
SC-HR1000M/50


~商品概要~

クリプトン『SC-HR1000M』は、ハイレゾ音源に対応した高品質スピーカーケーブルです。

0.18mmの単線を23本束ね、その束6本をポリエチレン線を中心にロープ撚りを施した構造。さらにケーブル全体を撚りと逆方向に密に締め付けた後、絶縁処理をしているとのこと。

PCOCC-Aの線材により、広いダイナミックレンジと高いS/N比を実現しているそうです。

振動を徹底して抑えるために、柔軟性と弾性に優れる「絹糸」を介在に採用し、モノフィラメントプレートを最終皮膜として巻くことで、ケーブルの不要振動抑制効果を高めています。


「クリプトン」と言えば、私にとっては思い入れの深いスピーカーメーカーですが、そのクリプトンのスピーカーケーブルということで、とても楽しみです。

様々なオーディオ誌で、よく見かけていたので、尚更興味深いケーブルです。


~レビュー~

さて、SC-HR1000Mを聴いてみた感想ですが、

『音の分離、バランスが抜群に良い…。』でした。

高音域と低音域のどちらかに抜きん出た特徴はあまり感じませんでしたが、サウンド配置とそれぞれの音のバランスがとても良く感じました。


高音、低音、ボーカルなどなどが混ざり合う感じはなく、音の前後、左右がとても分かりやすく感じました。

特に「低音とボーカルの前後配置」。この部分が改善され、とても聴きやすいサウンドになりました。


低音については、少し抑えが効いたように感じました。量は抑え気味、カッチリ締まった低音というよりは、おおらかなイメージを持ちました。

ドラムサウンド、ベースサウンド共にさっぱりとした印象です。


高音についても鋭い、ソリッドな印象はあまり無く、サラサラとした印象です。SC-HR1000Mはどちらかというとソフトなサウンドイメージかもしれません。

ささやくような、消え入るような高音のボーカルも、トゲは落とされ、紙やすりで研いだような柔らかいイメージを持ちました。


SC-HR1000Mは、芯線が撚ってあるのは商品概要で書きましたが、この撚った線が結構太いかもしれません。

今回は裸のままアンプと接続したのですが、端子との接続になかなか難儀しました。別途バナナプラグなどを使用したほうが、接続はラクかなと感じました。

ケーブル自体は柔らかめなので、取り回しは比較的容易かと思います。


クリプトンのスピーカーケーブル『SC-HR1000M』は音の分離が良く、ソフトなサウンドを楽しめるスピーカーケーブルです。

ぜひ一度、ご検討ください。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

国産ビッグ3の一角「ESOTERIC」が放つ、ハイエンド・プリメインアンプを徹底解説!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、ラックスマン、アキュフェーズとともに、国産ビッグ3の一角を担う「ESOTERIC(エソテリック)」のハイエンド・プリメインアンプを徹底解説いたします。同社のフラッグシップ機「Grandioso(グランディオーソ)」シリーズのノウハウを余すところなく生かした製品で、世界のハイエンド市場でも通用する完成度に仕上がっています。


ESOTERIC(エソテリック)とは

かつて、親会社であるティアック株式会社の高級オーディオブランドとして、究極のCDトランスポートとして語りぐさとなっている伝説の「P-0」(1999年生産終了)をはじめ、CDプレーヤーやセパレートCDプレーヤーなど、ディスクプレーヤーを中心に、ブランド力を高めていました。

2002年(平成14年)に社内カンパニー制を導入し、「ティアック エソテリック カンパニー」として独立。さらに、2004年の分社化により、ティアック株式会社の100%子会社である新会社「株式会社ティアック エソテリック カンパニー」として、独立を果たしたのです。

そして、同年に創り上げたのが、フラッグシップモデルのSACD/CDセパレートプレーヤー「P-01」「D-01」でした。その後は、SACD/CDプレーヤー、トランスポート、D/Aコンバーターなど、回転系・デジタル系の製品を中心に、数々の銘機を世に輩出しています。

2008年に「株式会社ティアック エソテリック カンパニー」から「エソテリック株式会社」に社名を変更。近年は、超ハイエンドクラスとして、同社のフラッグシップである「Grandioso(グランディオーソ)」シリーズの充実に伴い、従来の回転機器やデジタル機器に加え、セパレートアンプも急速に充実してきています。

まさに、ラックスマン、アキュフェーズに続く、総合ハイエンドオーディオブランドとして、国産ビッグ3の一角を担うべく、製品構成、商品力が急速に高まってきているのです。

同社初のハイエンド・プリメインアンプが登場

そしてこの度、フラッグシップの「Grandioso」で得られたセパレートアンプの開発成果を余すところなく投入し、最新インテグレーテッドアンプ(プリメインアンプ)のFシリーズ 2機種「F-03A」「F-05」が登場しました。

それは《 現在望みうる最高のインテグレーテッドアンプを目指して完成した 》もので、随所に「Grandioso」のノウハウが生かされた同社初のハイエンド・プリメインアンプとして、ワールドワイドなハイエンド市場においても十分通じる完成度の高い製品であると断言します。

余談ですが、年始のご挨拶に来られたエソテリック社長である勝村氏が、もの凄い迫力で、今春発売するプリメインアンプの素晴らしさを切々と私に説かれました。「Grandioso」成功からの自信が溢れた語り口だったのをはっきりと記憶しています。その期待の製品がついに発売されたのです。早速、聴く機会を得ましたので、そのプロフィールとともに音質にも触れてまいります。

Fシリーズ 2機種「F-03A」「F-05」

まずは、その高級感、存在感に圧倒されます。「Grandioso」の流れを汲む、所有感をくすぐる左右対称デザインの筐体、その重量はプリメインアンプとしては限界ともいえる32kgにも及びます。どこを叩いてもビクともしないその頑丈さは、良い音を出すための必然性のあるデザインとも感じました。

両機は、パワーアンプ部が「純A級動作」か「AB級動作」かの違いだけで、寸法・重量を含めたスペックは全く同じです。外観では、セレクターや音量表示のディスプレイに有機ELを採用して、クッキリとして非常に見やすいものになっています。スペック以外での唯一の違いは、操作ツマミやスイッチ類を納めたサブパネルが、「F-03A」ではシーリングパネルで隠すことができるということです。

プリアンプ部は、プリメインアンプとしては非常に贅沢なフルバランス構成としており、ノイズを徹底的に排除し、入力信号のピュア増幅を目指しています。プリ部はもちろんパワーアンプの最終段に至るまで、完全にL/Rを独立させたデュアルモノ構成を貫いています。その結果、セパレートアンプ並のチャンネルセパレーションを獲得できたのです。

ボリュームコントロールは、今回のFシリーズの肝であり、前述のバランス構成とデュアルモノ構成を高品位に維持して両立させるため、ESOTERIC独自の「QVCS(Quad Volume Control System)」というボリュームコントロール方式を採用しています。これは、L/R、正/負ごとに計4回路のラダー抵抗の切替型の電子制御ボリュームにすることよって、チャンネルセパレーション、優れた位相特性、低歪みを実現できたといいます。

ボリュームをはじめとしたノブ類は全て無垢のアルミの削り出しで、回転は滑らかなアナログのフィーリングを実現しています。さらに、独立電源、デュアルモノ構成のMM/MCフォノアンプを内蔵して、本格的アナログ再生にも対応しています。

両機のもう一つの肝は、ハイエンド機としてのクオリティにこだわった、中域を含めた3バンドのトーンコントロールを採用しているところです。特に、高域/低域の調整は(14kHz/63Hz)で、通常(10KHz/100Hz程度)のトーンコントロールより両端にシフトすることで、超高域/超低域も精密にコントロールでき、リスニング環境の補正やお好みのサウンドが容易に実現できます。また、ヘッドホンアンプにもTI社製のチップを使うなど、手抜かりがないようです。

一方、パワーアンプ部は、940VAの大型EI電源トランス、チャンネルあたり10,000μF×4にも及ぶ強力電源を搭載。8Ωで「F-03A」はA級30W、「F-05」はAB級120Wを余裕で実現しており、4Ωでは倍のパワーとなり、理論通りのパワーリニアリティを達成しています。これにより、音楽を忠実に、ダイナミックに、再生可能となったのです。

そして、第3の肝は、増幅素子「LAPT(Linear Amplified Power Transistor)」の採用です。「Grandioso」で採用している連続動作17A、瞬間動作34Aという圧倒的な電流供給能力を誇る素子で、ハイパワーはもちろん、高域特性の優れた、繊細なサウンドを実現できたのです。

このLAPTを3パラレル・プッシュプルとすることで、セパレート機にも匹敵するスピーカー駆動力を得ることができ、さらにNFBが少なくできることで、生き生きとしたナチュラルサウンドが実現できたといいます。

その他、注目すべき機能として、D/Aコンバーターを追加できるオプションボードのスロットを搭載。プリ・パワーの単独使用も可能で、使用しない側のアンプ部はOFFにすることも可能です。

このように、形こそプリメインですが、中味は完全にセパレートアンプに匹敵しており、プリ・パワー間のケーブルや接点の有無によるメリットも十分享受できると思います。

F-05を試聴しました

それでは、今回試聴できた「F-05」について、その音質の印象を述べてみたいと思います。

サウンドの第一印象は、色付けを全く感じさせない非常にストレートで、細部まで見通せるクリアで自然なものでした。

従来のESOTERICのプリメインアンプ(「I-05」など)にあった、低域のあっさり感は完全に払拭されており、非常に充実した厚みのある低音を実現。ソースによってはゴリッとする最低域は、まさにセパレートそのものと感じました。

ちなみに、今回試聴が叶わなかった「F-03A」は、A級アンプならではの滑らかさが加わったことで、音楽をさらに楽しく聴かせる製品を目指したとメーカー担当者は話しています。

ハイエンドのプリメインアンプをお探しの方や、セパレートアンプの買い替えをお考えの方にとっては、「ドンピシャ」なプリメインアンプです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

魅惑のピュアサウンド!? 新生SOULNOTEの10周年記念モデルに注目!!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、SOULNOTE(ソウルノート)ブランド 設立10周年の記念モデルとなる、こだわりのプリメインアンプ「A-1」と、CDプレーヤーの「C-1」に加え、英国発祥のスピーカーメーカーPMC創立21周年記念モデルのモニタースピーカー「DB1 Gold」を取り上げます。試聴すると、従来からのSOULNOTEならではのサウンドは健在で、さらに磨きがかかった製品に仕上がっていました。試聴レポートとあわせて、ご覧ください。


SOULNOTE(ソウルノート)ブランドとは

2006年に高級オーディオブランドとして、株式会社CSRが立ち上げたブランドが「SOULNOTE」です。

SOULNOTEとは「魂を震わす音」を意味し、「そんな音を表現したい…、そんな音を刻みたい…、そんな音を受け止めたい…」という志のもとに設立された経緯から、その創り出すサウンドは、他の国内メーカーの製品とは一線を画する、オリジナリティに溢れたものになっています。

そのサウンドのスピード感や雑味の無さに共感する人が非常に多く、ファンの間では熱狂的に支持されています。

SOULNOTEが今年、設立10周年を迎えるにあたり、記念モデルとして企画・開発されたのが、今回ご紹介いたしますインテグレーテッド(プリメイン)アンプの「A-1」と、CDプレーヤーの「C-1」です。

SOULNOTE設立時からのコンセプトである『演奏者の魂を目の前に蘇らせる音』への原点回帰を目指しつつ、徹底的なこだわりをもった新しい開発者が、現時点で考え得る最高のアナログ・プリメインアンプと、同社ファン待望久しい一体型CDプレーヤーを、節目の年に完成させたのです。

またこの度、株式会社CSRは、英国のスピーカーメーカー「PMC」のコンシューマ向け製品の国内販売を、従来のヒビノインターサウンド株式会社から引き継ぐ形で開始しました。

PMCは、BBC(英国放送協会)に在籍していたエンジニアが独立して、1990年に英国で創立したスピーカーメーカーです。放送・映画・音楽制作・マスタリングなど、業務用のモニタースピーカーとして支持されているほか、コンシューマ向けモデルも展開しています。

今回、国内で取り扱うPMC製品は「SEシリーズ」「twentyシリーズ」「factシリーズ」「DB1 GOLD」の4種類。ちなみに「twenty 26」は、日本で新たに発売されるモデルとなります。

この度、SOULNOTE「A-1」「C-1」、PMC「DB1 Gold」を試聴することができましたので、レポートいたします。

なお、今回の「A-1」「C-1」から、従来の設計者である「鈴木 哲」氏に代わって、CSR独自の設計に変更されていることから、一部のファンの間では「音質傾向が大幅に変わるのではないか?」との心配もあったようです。しかし、試聴した私の感想として、その懸念が全くなかったことを、まずは断言して、話を進めてまいります。

インテグレーテッドアンプ「A-1」



A-1の回路構成は、従来機同様の完全無帰還(Non-NFB … 出力信号を意図的に入力側に戻し、入力信号と合成する回路を持たない)のディスクリート回路を採用。その特性を生かすために、従来機にも増して、細部にわたり徹底的に再検討を行った結果、躍動感・スピード感・ワイドレンジ化が、さらに進んだとのことです。

また、これも同社従来機の手法であった、大型トロイダルトランスを新たに開発。フィルターコンデンサーも、高耐圧・小容量(通常、アンプは大容量を競って採用します)のものを多数並列接続することで、低インピーダンス化を図っています。

さらに、直流電流を作る整流ダイオードを電源トランスの直近に配置することで、電流の流れを最短化し、電源ラインのスピードアップを果たしたのです。

これらにより、S/N感やスピード感がさらに高まったのです。

その他、信号経路でのコネクタ類を全てなくして直結したことや、プリント基板を立体的に組み合わせることで、S/N感の改善が図れ、接点の経年変化も回避出来たのです。

出力トランジスタには、特性の揃ったものをセレクトしてペアリング(海外のハイエンド機では常識)することで、音像のフォーカスがシビアに決まるとのことです。

従来機でも採用していたスパイクによる3点支持を継承しており、特にトランス直下のスパイクピンにより、トランスの振動を筐体外に排除しています。

これは、CDプレーヤーのC-1でも採用されています。

A-1の外観や操作感については、C-1同様、フロントパネルは15mm厚の重量級アルミパネルを5mmの深さで横に削るという、非常に凝ったオリジナリティ溢れるもので、ドイツのブルメスターをちょっと彷彿させるような高級感のあるデザインになっています。

そして最も特徴的なのは、そのボリュームコントロールです。一般的な可変抵抗を使った回転式ボリュームや電子ボリュームではなく、新開発のリレーアッテネーター方式のバランス型を採用。操作には少し慣れが必要ですが、左右のギャングエラーが皆無で、何より小音量時のクォリティには目を見張るものがあります。

CDプレーヤー「C-1」

「今さらCD?」という疑問が出るのを覚悟で開発した、非常にこだわり抜いた「CDプレーヤー」といえます。

DACには、Texas Instruments社製 PCM1792Aをデュアルで搭載し、L/Rを完全セパレートに。SOULNOTE伝統のNon-NFBフルディスクリートアンプでバランス信号のまま出力。繊細かつダイナミックなサウンドを目指しています。

従来機同様に、2倍速読み出しバッファリング回路(ディスクを2倍速で回転させる)を搭載することで、ジッター成分や位相雑音を排除でき、CDに含まれる全ての情報を引き出します。

また、CD再生時にはディスプレイをOFFにすることで、ノイズ源になりうるマイコンの動作をストップさせます。電源トランスには、アンプ並の巨大な180VAのトロイダルトランスを搭載しています。

そして、あくまでもSOULNOTE製品のデジタル入力専用となりますが、デジタルダイレクト出力を装備しています。

これは、トランスを持たないダイレクト出力回路より、純粋なパルス信号を送出し、受信側の回路に不要なノイズ成分を与えないのだそうです。SOULNOTEユーザーには、かなり恩恵があるようです。

モニタースピーカー「DB1 Gold」



スタジオのサウンドクオリティを、自宅でも楽しんでいただけるというコンセプトとして誕生した、PMC創立21周年記念モデルです。

140mm径のドープコーンウーファーと、27mm径のソフトドームツイーターを採用しており、本来は録音スタジオのミキサーの上に置く「ニアフィールド・モニター」でもあります。

エンクロージャーには、超小型ながらPMCの代名詞ともなっている「ATL(Advanced Transmission Line)」構造を採用。

低音ドライバーをATLの端に配置することにより、その長い経路と吸音材によって、低音ドライバーの背面から放出される高音域成分を減衰させています。

一方、低音域成分はATLを通り、低音ドライバーの正面の位相と同じになるように開口部から出力され、第二の低音ドライバーとして働きます。

ちなみに、「DB1 Gold」のATLの長さは1.5mもあります。これらにより、中音域と高音域のディティールは高調波歪の影響を受けることなく、透明感のある中域、ハイスピードな低域というPMCの特徴を実現したのです。



試聴しました



ジョーシン日本橋1ばん館にて「C-1」「A-1」の最終試作機を使い、「DB1 Gold」を試聴しました。

見た目の印象は、「C-1」「A-1」のデザインが非常にユニークで高級感があり、従来の「SOULNOTEのあっさり系」のデザインとはかなり違っていると感じました。一方、「DB1 Gold」は想像以上に小さく、「これで本当に大丈夫なの?」と、ちょっと不安がよぎりました。

そして、いよいよ音出しへ。

いきなり、ストレートパンチを喰らったような衝撃を受けました。「まさか、このスピーカーだけの音とは…。この低音の豊かさは何なのだろう?」と、にわかに信じ難いほど、豊かで締まりのあるものでした。

また、立ち上がりも圧倒的で、スピード感や生き生きしたサウンドは、全くストレスを感じさせない、非常に小気味良いものでした。

ボーカルも肉厚を感じさせる豊かな鳴りかたで、無機的ではない、なかなか味のある音楽性のあるものでした。そして、楽器も生々しく、ギターは指の動きまで、ドラムはスティックの当たる瞬間まで見えるかのようでした。

これは、水を得た魚の如く、「DB1 Gold」のポテンシャルを「C-1」「A-1」によって、もれなく引き出すことにより、実現できたからではないでしょうか。

もちろん、従来からのSOULNOTEサウンドは健在で、見通しの良い、吹っ切れたサウンドは爽快であり、その生々しく実在感を伴ったサウンドは格別です。

国産機にはない実に楽しい、血の通った『魅惑のピュアサウンド』が目の前に展開したのです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

【純粋で忠実なサウンド】ソニーのポータブルヘッドホンアンプ『PHA-3』のご紹介です!

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ボーダー

いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

3年前は、頭髪を大体2ミリに刈り込んでいたボーダーです、こんにちわ。


最初は、5ミリくらいだったのですが、それが3ミリになり、いつのまにか2ミリの領域へ足を踏み入れていました。

2ミリはいい。とてもイイです。

シャンプーはいらないし、髪の毛はすぐに乾くし、お金の節約もできるし、何より『あれ?髪の毛伸びてきたかな?』と思うまでの期間が結構長いです。

まぁ、それでも1ヵ月くらいの話ですが、3ミリに比べればかなり違う。体感では1週間は変わると思います。

新社会人の時は美容院で「ギリギリ、目にかかるくらいの長さにカット…」とか言っていた私に、3年前何が起きたのでしょう。今でもよく分かりません。

鏡に向かって、頭髪が刈り込まれていく姿はとても楽しいですよね。

これから夏に向かって、今までの自分と違うセルフプロデュースの1つとして、どうでしょう。2ミリ刈り。


ちなみに、1つご紹介。


フィリップス ヘアカッター
QC5560

私が使っていたバリカンとは違いますが、『自動研磨システム』を採用している為、オイル挿しなどは必要無し。水洗いはできる、切れ味も申し分ない、ヘッド回転もできて、セルフカットも余裕で可能。本当に、とても便利ですよ。

ぜひ、一度ご検…


はっ。ハイエンドオーディオのブログだった。

ちなみに、2ミリ刈りの時はヘッドホンの装着のしやすさが格段にアップします。耳をしっかり包み込むことができるので、より音楽を聴くのが楽しくなりますよ。お試しください。


さて、本日はソニーのポータブルヘッドホンアンプ『PHA-3』をご紹介します。


ソニー
ポータブルヘッドホンアンプ
PHA-3


~商品概要~

ポータブルヘッドホンアンプをお探しのお客様なら、1度は試されたこともあるのではないでしょうか。

『PHA-3』はDSD5.6MHzに対応したポータブルヘッドホンアンプで、バランス接続にも対応した、まさに「ハイエンド」と呼べるモデルです。

搭載DACチップは「ES9018」となっており、電圧増幅部などにはオールFET構造で定評のある「OPA2604」に加えて低ノイズ・低歪率の高品質「LME49860」を採用。出力段には電流帰還型高級ヘッドホンアンプをバランス出力対応のためTPA6120をダブルで搭載し、音質を最優先した高音質設計となっています。

また、ソニー独自の技術「DSEE HX」を搭載し、お持ちの音源を192kHz/24bit相当に高解像度化。楽器やボーカルの生々しさをより細かく再現するとのことです。

ヘッドホンのインピーダンスは8Ωから600Ωまで対応し、ゲイン切り替えスイッチを搭載しているので、様々なヘッドホンで音楽を楽しむことができます。


~レビュー~

今回も、実機をお借りして試してみました。使用環境はfoobar2000でCDからリッピングしたハイレゾ音源、ダウンロードしたハイレゾ音源を再生し、Ultimate Ears「UE900」で試しています。


まず感じたのは、「音の広さ、静寂感、精密さが全然違う」という点です。

頭の上、耳の横よりもひと回り広い感覚で音楽を聴くことができました。個人的に、イヤホンというと音場が狭くなりがちかなと感じていますが、それをものともしませんでした。


そして、静寂感。

これまでにヘッドホンアンプをいくつか試してみましたが、ヘッドホンを挿した状態で「ピー」「プー」などの雑音がほんの僅かに聴こえるモデルがありましたが、PHA-3はまったく無し。音楽を聴く前の準備段階で、すでに外界の雑音をシャットアウトし、「音楽を聴く」ということを更に楽しくさせてくれるように感じました。「静けさ」というのも、ひとつの尺度になることを感じた瞬間です。


肝心のサウンドについては、『これがハイエンドか!』と納得させられるのに十分な内容でした。

高音域については、優しく輝くダイヤモンドのように、鋭さは感じない、耳にすんなりと受け入れられるようでした。

手嶌葵の囁くような歌声はソフトな手触りで、か細いヴォーカルはシルクのように感じることができ、歌っている表情も見えるようでした。

「明瞭・明快」というイメージでは表せません。ただただ、純朴なピュアな高音域を感じました。


そして、低音域については量感たっぷりに、覆うようなイメージを持ちました。PHA-3の低音はただの低音ではなく、ガッチリとした肉付きを感じ、ドシドシと脈打つような低音でした。

不用意な残響感は抑え目になっており、高音と同じく「明瞭」というイメージではないですが、熟されたサウンドと思います。

ノリの良い曲ではノリ良く、落ち着いた曲のベースサウンドは沈み込むような…忠実なサウンドですが、芯は通ったサウンドのように感じます。


PHA-3のサウンドはまさに「ハイエンド」と呼べるものと思います。

これまでに、ヘッドホンアンプを数種類聴き比べてきましたが、抜きん出た実力を感じました。

ヘッドホンアンプというよりは、単品コンポ的なサウンドのようにも感じます。


その他の仕様については、バランス対応の端子は3.5ミリとなっています。今回は試すことができませんでしたが、対応のイヤホン・ヘッドホンを使用すれば、さらに広い音場で楽しむことが期待できそうです。

また、DSEE HX機能を使うと、高音の精細さ、迫力が格段にアップしました。全体的に音が明るく、音場も広くなるように感じました。

シンプルだけれど、剛性も感じさせる筐体は魅かれるものがありますし、電源兼ボリュームのリアクションも非常に心地良いかと思います。

ただ、持ち運びにはちょっと重いかも…。


ソニーのポータブルヘッドホンアンプ『PHA-3』は、まぎれもなくハイエンドサウンドを楽しめるモデルと思います。

ぜひ一度ご検討ください。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

パイオニアの5.2ch AVアンプ『VSX-831』のご紹介です!

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ボーダー

いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

ボーダーです、こんにちわ。


先日、家族と話をしていまして。どんな内容だったかは関係ないのですが、その時、
「そうなんか~。オッケー!…ふ~ん…。」
と何気なく返事をしたんですね。すると

ピコッ

…私のスマートフォンが反応したのでした。

急に反応したので何かメールかなと思ったら、何も着信しておらず、画面にはただ「マイク」のマーク…。


『何!?まっ、まさか…。”オッケー、ふ~ん”に反応したというのか…。』

という、まぁ正直どうでもいい現象が起きたのですが、皆様にご報告します。


ちなみに、その後
・オッケー、ムーン。
・オッケー、ルーン。
・オッケー、ルール。
などなど、それっぽい言葉を発したのですが、なぜか反応してくれず、「ふ~ん」にも反応しませんでした。

あれは、一体…。


さて、本日はパイオニアのAVアンプ『VSX-831』をご紹介します。


パイオニア
HDR・HDCP2.2対応 AVアンプ
VSX-831(B)


~商品概要~

パイオニア『VSX-831』は、先月4月に発売された、4K映像・ハイレゾ音源に対応した5.2chのAVアンプです。

高性能384kHz/32bitのDACを搭載し、160W/chハイパワーを実現。音場補正機能「MCACC」も搭載しております。

シアターの音声に関しては、「MCACC」がとても便利。
・「Speaker Adjustment」すべて同じスピーカー、同じ距離で鳴らしたように補正
・「EQ」すべてのスピーカーの音色を揃える
・「SW EQ」低音の音色を室内環境に合わせて自動調整。好みで重低音の音色調整も可能
・「Phase Control」アンプやサブウーファーのLPFによる低音のズレを補正。低音の迫力が増すとともに、中・高域のクリアな再現性を実現
などの補正が可能です。

また、MP3などの圧縮音源をCDレベルに迫る音質で楽しめる「A.S.R(アドバンスド・サウンドレトリバー)」も搭載。圧縮時に失われたデータを補完し、音の厚みや奥行感を楽しむことが可能です。


映像面に関しては、伝送帯域18Gbps、4K/60p 4:4:4/24bitの映像をはじめ、4K/60p 4:2:2/36bitおよび4K/24p 4:4:4/36bitなど、フルスペックの4K規格に対応し、フルHD映像からのアップスケーリング時も色情報を圧縮しない、より鮮やかに表現が可能とのことです。

また、4K高画質技術として、BDP-LXシリーズの開発で培われた「Super Resolution」を搭載。帯域や輝度に応じた適切な画像処理で細部の質感までも鮮やかに表現する「テクスチャ処理」、周辺画素解析による緻密な補正と二重映りを抑制し精細で自然な立体感あふれた輪郭部を表現する「エッジ処理」など、映像に応じた画像の解析によって、フルスペック4K映像の魅力を十二分に楽しめるそうです。

さらには太陽の眩しさなどのコントラストの違いを再現する「HDR」や従来の2倍以上広い色空間をカバーする映像フォーマット「BT.2020」にも対応しています。


この他、DSD5.6MHzのハイレゾ音源への対応や、Wi-Fi・Bluetoothを内蔵しネットワークオーディオでも力を発揮できます。

現行のAVアンプに欲しい機能がほぼ網羅された、パイオニアの『VSX-831』をぜひ一度、ご検討ください。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

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