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僅かな出費で本格的なサウンドが手に入る! DENON初のUSB対応DAC搭載ヘッドホンアンプ「DA-300USB」

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 こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日取り上げるのは、DENON初のUSB対応DAC搭載ヘッドホンアンプ「DA-300USB」です。自宅で試聴してみるまでは何かと疑問があった製品ですが、実際に試してみると、よくあるUSB-DACとは一線を画する高性能DACだということを確認しました。わずかな出費で、DENONのハイエンドデジタルプレーヤーに肉薄するサウンドが手に入るのですから、お買い得なUSB-DACといえるでしょう。


フラッグシップ機の技術を取り入れたUSB対応DAC搭載ヘッドホンアンプ

DENON DA-300USBは、最新鋭のSACDプレーヤーである「DCD-SX1」で培われた技術を活かして開発された、DENONとしては初のDAC搭載ヘッドホンアンプです。しかし、このヘッドホンアンプが今年2月に登場したことについて、私には少し疑問があります。それは、
  1. CD最初期(本当はそれ以前の業務用PCMレコーダーまで遡りますが…)から、時代の最先端のデジタル技術を駆使し、他社に先駆けて新技術を開発してきた同社が、なぜUSB-DACの発売が最後発になってしまったのか?
  2. 単品コンポユーザーに比べ、圧倒的にヘッドホンユーザーが多いとはいえ、DAC搭載ヘッドホンアンプの形で、AC電源ではなくACアダプター、パソコンライクな縦置き設計、重さはわずか1.5kgで、同社のアンプやSACD/プレーヤーからイメージする重厚長大とは真逆の筐体で、決してお世辞にも高級感があるとは言い難い製品を発売したのか?
DA-300USBの音を自宅で確認するまで、正直このように思っていました。

簡単にDA-300USBのスペックを説明すると、入力はUSB及び同軸・光が備わっており、USBではDSD5.6MHz、PCMは192kHz/24bitまで対応しています。PCM信号は同社伝統の技術《 Advanced AL32 Processing 》でアップコンバートされ、D/A変換されます。高精度マスタークロック《 DACマスター・クロック・デザイン 》は、2系統のクロック発振器を搭載し、入力信号のサンプリングレートに合わせて、44.1kHz系と48kHz系のクロックを使い分けることにより、理想的なD/A変換を行います。また、《 デジタルアイソレーター 》により音楽データを、同時に信号ラインから流入するPCノイズから守るなど、同社のフラッグシップ機である DCD-SX1 に搭載されたUSB-DACの技術が取り入れられた「USB対応DAC搭載ヘッドホンアンプ」です。

ちなみに、DA-300USBの開発コンセプトが《 デスクトップHi-Fi 》ということから、縦置きでも横置きでも使用でき、フロントの有機ELパネルの表示が自動的に縦・横に対応するのがお洒落です。小さいが故に、見た目より筐体はしっかりしており、本体を叩いても鳴きの少ない構造のようです。また、中味のパーツは拘ったものを採用しており、ぎっしりと凝縮感のある内部構造も、外観を遙かに凌駕した製品と見受けられます。

自宅でDA-300USBを試してみました!

DA-300USBとパソコンを接続する前に、使用しているパソコンにドライバーソフトをインストールします。このソフトは、メーカーページにある [ダウンロード] から、取扱説明書の手順に添って行います。DENONは、独自の音楽ファイル再生用のプレーヤーソフトを持たないため、別途プレーヤーソフトを用意する必要があります。私は今回、従来からリファレンスとして使っている「Foobar2000」や「AudioGate3」で、ハイレゾ音源を含め、CDからリッピングした色々なジャンルのソフトを再生してみました。

DA-300USBのRCA出力は固定出力(前面のボリュームはヘッドホン用)で、レベルは一般的なものです。音が出た瞬間、非常に滑らかで、密度感が高く、響きの豊かさが印象的でした。おそらく、パソコンからのノイズを電気的に遮断するトランス結合タイプの《 デジタルアイソレーター 》が効いているのではないかと思います。このあたりが、PCオーディオ初期のデジタル技術のみで企画・設計されたパソコンメーカーやパーツメーカーの製品と、オーディオメーカーの設計した製品との大きな違いだと思います。やはり、アナログを知った上での音作りと、そうでない製品との決定的な差であることが、ここに来てハッキリしたといえるのではないでしょうか。

また、筐体から想像するより遙かに低域がしっかりしており、厚みのある、安定感十分なサウンドでした。初期のUSB-DACの、いかにもデジタルを強調するように切れ込みや立ち上がりを重視したものではなく、デジタル特有のささくれ立った(デジタルノイズの影響)感じは微塵も感じさせませんでした。

ハイレゾソースの再生では情報量は多いのですが、いわゆる顕微鏡的なものではなく、まとまりを重視したDENONのSACD/CDプレーヤーに通じる『 安心感ある、いい意味で真面目なサウンド 』でした。CDソフトをリッピングした44.1kHzのソースもアップコンバートされるため、ハイレゾと大きな差は感じず、これこそ、音ではなく音楽を楽しむ《 本来のオーディオ 》の姿だと思います。

また、DSD音源でも切替えがスムーズで、ノイズなどはまったく出ませんでした。DSD独特のキメの細かさがありつつ、PCM音源と遜色のないほどのしっかりした低音を再現しました。奥行き感は、PCMをさらに上回るメリットを感じました。ちなみに、横置きの方が安定感のあるサウンドを奏でていると感じました。

これだけの実力に加えて、さらに上質なヘッドホンアンプを内蔵しているのですから、お買い得と言わざるを得ません。DA-300USBは、お持ちのCDプレーヤーのグレードアップにも最適で、わずかな出費で、DENONのハイエンド・デジタル・プレーヤーに肉薄したサウンドが手に入るのです。今お持ちのプレーヤーが、3年以上お使いのデジタル出力付きのCDプレーヤーなら、明らかにグレードアップ効果が期待できると思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)


サエクより「PC-Triple C」導体を採用した「SPC-650」が新登場!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのはサエクのスピーカーケーブル「SPC-650」です。

先日、紹介した同社の電源ケーブル「AC-6000」に続いて、スピーカーケーブルが登場しました。

電源ケーブル同様、世界で初めて「PC-Triple C」導体を採用したスピーカーケーブルになります。

スピーカーケーブルも電源ケーブル同様、独自の連続鋳造伸延技術により、信号の伝送を妨げる結晶粒界を極力減らし、
結晶を長手方向に連続化させることにより、優れた導通性能を実現しています。

また、広いダイナミックレンジは情報量の格段に多いハイレゾ音源の伝送にも最適な導体です。

切り売りケーブルとしてユーザビリティを考慮し、しなやかで取り回しのしやすい非鉛軟質PVCを採用しています。

超低歪率/高い伝導率の安定した電気的特性を持つ「PC-Triple C」を採用した「SPC-650」をぜひご検討ください!

SAEC SPC-650

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超低歪率ならびに高伝導率という安定した電気的特性を持つPC Triple C導体を採用

広いダイナミックレンジは情報量の格段に多いハイレゾ音源の伝送にも最適の導体

しなやかで取り回しのし易いPVCを採用

JET Vツイーターで進化を遂げたエラック社の新スピーカー「260LINEシリーズ」

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 こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
今月、ドイツ エラック社から「260LINEシリーズ」のスピーカー2機種が新発売されます。フロア型「FS267」と、ブックシェルフ型「BS263」で、どちらも光沢のあるハイグロスブラック仕上げがされています。従来の240LINEシリーズ「FS247」「BS243」からのモデルチェンジとなりますが、単にモデルチェンジと呼ぶにはいささかためらってしまうほどの大きな進化を遂げています。どれほどの進化を遂げたのか、探ってみました。


本題に入る前に、エラック社について少しご説明を

エラック社は、1929年に創業したドイツを代表するスピーカー専業メーカーです。創業当時は戦時下とあって、潜水艦用のソナーを製造していました。オーディオメーカーとしての活動は戦後の1945年以降で、当初はレコードプレーヤー「ミラコード」を製造していました。1957年以降はMMカートリッジの特許を取得し、日本でも「STS44シリーズ」や「STS55シリーズ」(実際、私もメインカートリッジとして「STS455E」「STS555E」など使っていました)が大ヒットし、最近ではヘッドホンなどでお馴染みのシュアーと並んで、一世を風靡しました。その後、CDの登場とともにスピーカーメーカーに大変身します。カートリッジ(振動→電気)とスピーカー(電気→振動)は、動作としては真逆ですが、ともにトランスデューサー(エネルギー変換器)と呼ばれ、原理は同じだったため、スピーカーメーカーへの変身はスムーズだったのでしょう。

エラック社は搭載されるユニットを始め、ほぼ全てのパーツを自社内で生産できる、今となっては数少ないマニュファクチュアとして発展してきています。また、現在世界40ヶ国以上に輸出され、その製品は日本の各オーディオ賞はもちろん、世界中の名誉ある賞を受賞し続けています。特に、ハイル・ドライバーを発展させた「JETツィーター」と、見た目も美しいアルミとパルプのハイブリッドの「コーンドライバー」を搭載して、サウンドも外観も非常に魅力的な製品を出し続けている会社がエラック社なのです。

260LINEシリーズに搭載されたJETツイーター「JET V」

さて、本題に入るとしましょう。

従来の240LINEシリーズからの最大の変更点は「JETツイーター」で、「JET III」から「JET V」にグレードアップしました。同社の他のLINEシリーズ(上級機の400LINEシリーズや300LINEシリーズ、弟機の190LINEシリーズ)には、すでに搭載済みでした。「JET V」の搭載が遅れた理由として考えられるのは、これまでの240LINEシリーズが2006年の発売以来、エラックとしては過去最高の生産台数を記録し、製品としての完成度の高さから、敢えて早急に変更する必要性がなかったからと言われています。

「JET V」は、前面のギャップ(振動板の見える隙間)が、従来の「JET III」の5ギャップから4ギャップに変更され、高音の透過がスムーズになり、ダイレクトラジエーション(自然な直接放射性)が高められ、高域がよりエネルギー感をもって再現されるようになったのです。また、振動板素材は従来と同じ「カプトン」ですが、アルミ電極パターンをより細く改良した結果、実効面積が実に20%も拡大され、パワーハンドリングが大幅に向上しました。振動板も軽量化され、マグネットもネオジウムに強化され、大きくグレードアップを果たしています。

ウーファーは従来機を継承

ウーファーは、独クルトミュラー社との共同開発である「AS-XRコーン」で、フロア型の「FS267」には15cmが2個、ブックシェルフ型の「BS263」には1個搭載されています。アルミ素材の振動板は、エラックの特徴ともなっているハイブリッド振動板で、紙の振動板に対して、実に10倍の剛性を持っています。アノダイズ処理によって色は黒く、落ち着いた印象となっています。

余分な響きを抑えた「ラウンドシェイプ・キャビネット」を採用

外観も美しい「ラウンドシェイプ・キャビネット」を新たに採用したことで、同じ厚みの従来型キャビネットに比べ強度が増しました。内部補強も少なくて済み、内容積が確保でき、これにより余分な響きの付加も抑えられます。従来のバイワイヤリング仕様の4端子から、実用性のある2端子に変更され、スピーカーターミナルも「ソリッド・メカニカル・バインディング・ポスト」を採用し、手に持った時のサイズ、回しやすさまでが計算されたもので、使いやすさが向上しています。

また、「BS263」はリアバスレフですが、「FS267」はバスレフポートを底に設け、安定性を高めたベースと組み合わせた「ボトム・エディション・テクノロジー」により、壁への距離と放射特性を一定にすることに成功。日本の住宅環境のように小さめの部屋の壁際にセッティングしても、バランスの崩れることのない使いやすさを実現しました。

「JET V」ツイーターの恩恵を受けたサウンド

「BS263」は、エラックの特長でもある高域のヌケの良さが、「JET V」ツイーターでさらに向上。中低域も安定し、小型ブックシェルフとしては、異例な程バランスが整っています。コンパクトな形状ならではの音場再現性も定位感も素晴らしいモノに仕上がっています。さすがに、ローエンドの大音量再生は難しいものの、ドイツ語の特徴である「サ行」が強調されることもなく滑らかな中域、どこまでも伸びた高域のバランスの良さは、最近のハイレゾ音源を余すところなく再現できそうです。

一方「FS267」は、Wウーファーとエンクロージャーの余裕により、重心が下がった安定感があり、ゆとりのある朗々としたサウンドを実現しています。「BS263」では少し迫力不足を感じたジャズ系のソフトも、より実在感のある生々しいサウンドとなっています。

リスニングルームに応じた選択をお勧めします

お部屋の大きさが許せば、フロア型の「FS267」がお勧めですが、ニアフィールドリスニング環境で、USBオーディオやネットワークオーディオでハイレゾ音源の本当の良さを味わうには、ブックシェルフ型「BS263」のコンパクトさとツイーターの優秀さが大きなメリットとなることでしょう。

世界中で評価されたサイズ感とパフォーマンスを継承し、さらにサウンドを磨き上げたエラック渾身のスピーカー「BS263」「FS267」の登場です。ぜひ、導入をご検討ください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

“原音忠実”という名のもとに、オーディオテクニカよりMC型カートリッジ「AT-F2」が新登場!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★1962年にたった一つのカートリッジ「AT-1」から創業したオーディオテクニカ。

中でも1988年に発売された「F」シリーズは、発売から26年の月日を経った今でも世界各国から支持をされ、
ビギナークラスの定番としてロングセラー商品となっています。

その培ってきた独自の音響設計と最新技術の融合により、現代のミュージックシーンにマッチした
「F」シリーズの新モデルが、本日ご紹介する「AT-F2」です。

左右チャンネルのそれぞれに円筒状コイルを配した、デュアルムービングコイルシステムのMC型ステレオカートリッジです。
L/Rが完全に独立して発電されるため、ステレオの広がりや音質に悪影響を与えるクロストークを抑え、
非常に優れたセパレーション特性を備えクリアできめ細かい音を再生します。

スタイラスチップには先端曲率半径0.3×0.7milの楕円形を採用しています。

また、コイルにはPCOCCを採用することで、伝送方向に結晶粒界が生じないため、ピュアな伝送をお楽しみいただけます。

団塊世代の定年退職により起こった、第1次アナログ回帰ブーム。
近年のハイレゾ人気に後押しされるかのように発生した第2次ブーム。
既にレコードを楽しまれている方、始めてレコードを聴こうとされている方、どちらの方にも高音質で使いやすいカートリッジとなっています。

揺るぎない完成度を受け継いだオーディオテクニカの「AT-F2」をぜひご検討ください!

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磁気エネルギーを飛躍的に高めたネオジウムマグネット

高セパレーション、ワイドレスポンスのデュアルムービングコイル

コイルにPCOCCを採用

アナログなサウンドを奏でるD/Aコンバーター「B.M.C. Pure DAC」

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 こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、私が時の経つのも忘れて聴き入ってしまうくらい素晴らしいサウンドを再現する、B.M.C.のD/Aコンバーター「Pure DAC」の魅力に迫ります。


2009年に設立されたオーディオブランド「B.M.C.」

B.M.C.(バランスト・ミュージック・コンセプト)は、ドイツ人の天才技術者 カルロス・カンダイアス(Carlos Candeias)氏により、2009年に設立された新進のオーディオブランドです。彼が、1986年からスタートしたオーディオ製品開発で獲得した、数々の独自技術を具現化した製品を次々と発表しています。その独自技術で最も有名なものは、「LEF」(ロー・エフェクト・フリー)で、その技術はかつて国内メーカー CECによって製品化され、その超ハイスピードサウンドは、当時非常に高い評価を得ました。私も河口無線在籍当時、カルロス・カンダイアス氏にお越しいただき、CEC「AMP71」の試聴会をお願いしたこともあります。その最先端技術とその鮮度の高い音に圧倒されたのが深く記憶に残っています。

LEFというアンプ回路は、スピーカーの逆起電力を回避するユニークな技術で、僅か数Wの出力でも楽々と駆動できるというものでしたが、その理論は難解で、当時私にはほとんど理解できませんでした。またその後、通常アンプのボリューム回路である「アッテネーター+増幅」構成ではなく、必要な出力に見合ったゲインとなるように増幅度をコントロールするという、ロスもS/Nや歪みの悪化も根絶する「DIGM」(ディスクリート・インテリジェント・ゲイン・マネージメント)や、ソースから電流の形でアンプに入力する「CI」(カレント・インジェクション)回路など、画期的な回路技術は常に注目されています。

LEF、CI、DIGMなどの独自技術を投入したD/Aコンバーター「Pure DAC」

今回取り上げる「Pure DAC」は、カルロス・カンダイアス氏の独自技術を投入して完成されたD/Aコンバーターです。USB入力はDSD128x(5.6MHz)、PCMは384kHz/24bitの超ハイレゾUSBソースをはじめ、同軸/光のS/PDIF、さらにはAES/EBU入力まで備え、殆ど全てのデジタル入力に対応するフルスペックD/Aコンバーターです。音質の要のDAC部分には、CI回路を導入し、余分な回路を通さず、LEFの出力段をダイレクトにドライブし、信号のピュアリティを飛躍的に高めたとのことです。

さらに、単なるD/Aコンバーターにとどまらず、バランス駆動のヘッドホン出力(4-pin-XLR)、またボリューム調整のできるライン出力を持つため、DIGMボリュームを搭載した、高性能DAC付きプリアンプとしても機能するのです。

実際に手に取ってみると、デザイン的には中央の円形部分のインパクトが強いのですが、仕上げは非常に高級感があり、とても20万円クラスのオーディオ製品とは思えないものです。筐体もしっかりしており、高級システムの中にセットしても全く違和感はないと思います。

試聴してみました


自宅のリファレンスシステムに、「Pure DAC」のラインボリューム(ヘッドホンボリュームも別に調整可能)を最大レベル 66にして、アンバランス接続で試聴しました。入力は、Windows8.1のパソコンからUSBケーブルで接続。付属のドライバーソフトを日本語で書かれた、非常に分かりやすい図入りの取扱説明書の手順に添ってインストールしました。プレーヤーソフトは「Foobar2000」を使用し、44.1~192kHz PCMやDSDの音楽ファイルを再生しました。

本来、試聴機はプリヒートして聴くべきことは重々承知しているのですが、一刻も早く聴いてみたいという衝動に駆られ、「Pure DAC」の電源を投入してすぐに試聴を始めてしまいました。その直後の音質は、正直な感想として「???」でした。厚みのある音ながら乾いたちょっと硬めの音で、奥行きもあまり感じられず、平面的に横に広がる普通の聴き慣れたサウンドだったのです。まさに、CDからリッピングしたままの、素の44.1kHz/16bitのイメージの音でした。

付属の電源ケーブルをよくよく見てみますと、何の変哲もない、パソコンにでも付属していそうな普通のケーブルでした。これで音質評価を下してしまっては申し訳ないとの思いから、自宅のAcoustic Revive「POWER SENSUAL」に交換してみました。すると途端に、全く違う世界が現前に展開したのです。更に約30分経過し、「Pure DAC」の天板もほんのり温かくなってきて、本領を発揮してきたのでしょう。ここからが「Pure DAC」本来の実力です。

まず、44.1kHzのリッピング音源では、電源ケーブルの効果もあって低域は更に力強くなり、中域は温かく、特にボーカルモノは人肌の温もりを感じさせ、大らかで非常にアナログ的なサウンドとなったのです。大編成のジャズオーケストラでは、そのグイグイ前に押し寄せて来る迫力に圧倒され、38/2トラのオープンリールのホットなサウンドを思いだしたほどです。J-POPも迫力満点で、改めてCDにこんなに熱い情報が入っていたことに驚きました。

次にハイレゾのPCM音源を聴いたのですが、ちまちまとしたサウンドではなく、大らかで楽しいものでした。国産DACをはじめ、最新のハイエンドDACは、位相が整い、立体感があり、音場が広く深く、繊細で情報量の多いサウンドを目指すと言うのが一般的です。しかし、この「Pure DAC」で聴くハイレゾPCMは、音像がしっかりし、立ち上がりが素晴らしく、迫力たっぷりで、音の芯がしっかりしているなど、私の試聴メモには、真逆の評価が並んでしまいました。さらに、音数が多く(従来聞こえなかった音が聞こえる)、詰まったところの全くないパッと弾けるようなサウンドは、どこか懐かしいアナログサウンドそのものでした。

さらに、DSD(DoP)のサウンドは圧巻でした。従来からのDSDに対するイメージ(繊細で滑らか)を根底から覆すような、力のある重心の低いもので、繊細さもクールなそれではなく、実にホットでウキウキ楽しくなるようなサウンドでした。重箱の隅をつつくオーディオとは対局の、よき時代のアナログを彷彿とさせるものでした。

特に、DSD音源のアナログの定番 オスカー・ピーターソンの「ワルツ・フォー・デビー」は、1960年代の演奏ながら、生々しく力があり、ベースのピチカートのリアリティやドラムの迫力は、最良・最高級のレコード演奏そのものでした。イーグルスの「ホテルカリフォルニア」のドラムの立ち上がりの良さは強烈で、スピーカーのコーンの振幅が大き過ぎて、ボイスコイルが底を打ってしまいました。また過去に、ビートルズの貴重なモービルフィデリティのLPからDSDファイル化した「アビー・ロード」は、更に感動ものでした。CD音源からは想像できない程に生々しく、本当は録音の良かったビートルズが久々に聴けた気がしました。

この「Pure DAC」の楽しく、大らかなサウンドに、時の経つのも忘れて聴き入ってしまいました。いわゆる最新の高音質DACとはある意味「真逆」の、鮮度が高く、純粋で、生き生きとした屈託のないストレートなサウンドに惚れ込んでしまったのです。片や最先端のデジタルらしいハイエンドデジタルと、片やアナログライクなLPレコードを彷彿とさせる懐かしいサウンドを奏でるDAC。こんな2種類のDACのあるリスニング環境が、この試聴の後、私には理想と思えてきたのでした。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

「ピュア&パワー」の哲学を形にしたゾノトーンの電源ケーブル「6NPS-Neo Grandio 5.5Hi」が新登場!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、ゾノトーンの電源ケーブル「6NPS-Neo Grandio 5.5Hi」です。

「高機能純銅線・HiFC」を取り入れた電源ケーブルが登場しました。

「高機能純銅線・HiFC」とは、日立金属株式会社が開発した素材で、銅に極微量のチタンを添加することで、
高純度銅相当の軟化特性などの特長を持ち、連続鋳造圧延が可能となった次世代の純銅です。

その「高機能純銅線・HiFC」に「6N超高純度銅」、「純銀コートOFC」、「高純度無酸素銅」を独自のノウハウによる黄金比でハイブリッドしています。

同社の最高峰電源ケーブル「Shupremeシリーズ」の血統を受け継ぎ、完成度の高さが定評の「Grandio」に肉薄することを目指し開発されました。

また、新エコへの対応や防振にも性能を発揮する青と濃青の2色で硬く編み上げられたオリジナルジャケットを着用。
すべてに最新で細心の配慮が施されています。

図抜けたパワーも魅力ですが、高S/Nで低歪み、溢れる温かみから生まれる色気に満ちた表現力など様々な特長があります。

スペックを追求するだけでなく、どこまで音楽の感動を再現できるか。
その命題に1つの答えを出したゾノトーンの「6NPS-Neo Grandio 5.5Hi」をぜひご検討ください!

Zonotone 6NPS-Neo Grandio 5.5Hi

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新素材「高機能純銅線・HiFC」、6N超高純度銅、純銀コートOFC、高純度無酸素銅の4種を投入しゾノトーン独自の黄金比で、特太5.5スケアのハイブリッド導体を完成

特太5.5スケアクラスでは類を見ない抜群のコストパフォーマンス

高S/N、低歪み、溢れる温かみ、その温かみから生まれる色気に満ちた表現力

今や避けては通れない「ハイレゾ」とは?

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Hires

 こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、オーディオ業界で各種製品が発表され、盛り上がりを見せている「ハイレゾ(ハイレゾリューション・オーディオ)」について、掘り下げてみます。高音質が気軽に聴ける時代がやってきましたので、今一度確認しておきましょう。

ハイレゾとは

ハイレゾとは、CDより高音質なデジタル音源のこと。可聴帯域(人間が聞こえる)以上の高音域、よりダイナミックレンジ(小さな音から大きい音まで)の広い再生ができることにより、スタジオマスターに限りなく近い高解像度で、CDでは再現できなかった空気感、臨場感まで再現します。

このページをご覧の方に、もう少し詳しく掘り下げてみましょう。

2014年6月12日、一般社団法人 日本オーディオ協会が発表した「ハイレゾリューション・オーディオ(サウンド)の取り組み」というニュースリリースの中に、ハイレゾの定義が記載されていました。そこには、「FLAC or WAV ファイル 96kHz/24bit 以上が可能であること」とあります。また協会推奨ロゴもソニー株式会社から商標権譲渡を受けて決定されました。

CDは、サンプリング周波数44.1kHz・量子化ビット数16bitです。サンプリング周波数が96kHzの場合は、CDと比べて1秒間の処理スピードが2倍になることであり、量子化ビット数が24bitだと、記録できる音のレベルの細かさ(ダイナミックレンジ=音の大小)がCDのなんと256倍(2の8乗)になるということなのです。

そして、サンプリング周波数が44.1kHzであるCDの高域再生限界は22.05kHzであり、96kHzでは48kHz、192kHzでは96kHzということになります。このように数値が大きいほど、ノイズ(折り返しノイズ)成分を限界周波数以上の可聴帯域外に追いやること(ノイズシェーピング)ができるので、S/Nの確保にもメリットがあります。

現時点では、サンプリング周波数・量子化ビット数で表されるデジタル音源の記録方式「PCM」がまだ主流ですが、これはパソコンのOSそのものがマルチビットでの動作なので、音楽制作や家庭での再生にもスムーズに対応できた結果です。

主なハイレゾのフォーマット

「WAV」フォーマットは、非圧縮のファイル形式で、データの損失はないが必要な容量が大きい。原則としてデータにタグ情報が付けられないため、使い勝手が悪いといわれています。

「FLAC」フォーマットは、可逆圧縮(=元のデータに戻せる)のファイル形式で、音を犠牲にせずに、容量をWAVの約50~60%程度(50%以下にはならない)まで落とすことができます。タグ情報もデータに付加できるので、使い勝手の面で優れています。現在の音楽配信の主流は、この「FLAC」フォーマットです。

一方、ハイレゾの定義の96kHz/24bit以上のフォーマットに、おそらく含まれるであろう「DSD」フォーマットは、デジタル音源の記録方式の一つで、1bitでの音声記録です。時間軸で波形を数値化し、ダイナミックレンジは1bitの中の濃淡として記録するものです。サンプリング周波数2.8MHz(CD64)はCDの64倍、5.6MHz(128)は128倍というサンプリングでデータ化されます。PCMとは違い、間引きや補間がなく、超高域までなだらかに伸び、アナログライクな特性が得られます。またS/Nの面でも優れており音楽的には俄然有利な方式で、最近対応機種が急速に増加してきています。しかし1bitであるため、マルチビット処理を行っているPCのOS上ではPCMより扱いが難しく、まだまだ発展途上であることもまた事実です。

USB-DACとネットワークプレーヤー

約5年程前に「PCオーディオ」といわれ、雨後の竹の子のごとく登場したUSB-DACですが、最近はかなり淘汰され、国内オーディオメーカーや海外モデルが人気となっています。また、英国LINNの独壇場であったネットワークプレーヤーも国内各社から発売され人気となりつつあります。しかし、NASなどのネットワーク環境の構築など、まだ多少敷居の高さもあり、これからというところでしょう。

最新の製品は各種フォーマットにも対応してきており、以前の様なファイル形式によって再生できないというトラブルもなくなってきています。アプリも純正品を用意しているケースが多く、USBオーディオに比べ、PCの使用頻度が減る分、PCの難しい知識なしにファイルを再生できるのです。



今後のハイレゾの方向性

音質最重視で、自作に通じる趣味性の高いハイレゾ再生を目指される方は「USB-DAC」を、煩わしい操作が不要で、一旦セッティングすれば、後は音楽に没頭したい音楽愛好家は「ネットワークプレーヤー」に、2極分化していくものと思われます。

最後に一言

最後に、過去のオーディオ業界の反省を踏まえ、ハイレゾ普及のためにお願いしたいことがあります。

「高サンプリングレート=高音質」「DSD=高音質」ではないということを決して忘れないでください。44.1kHzのCDと同等のファイルでも、素晴らしい音質のソフトは幾らでもありますし、PCM 384.2kHzやDSD 5.6MHzのような数字競争は絶対やって欲しくないのです。ハイレゾといえども、最終的に重要なのは出てくる「音」なのです。ノイズ対策や変換精度など、デジタル領域の性能追求はもちろんですが、従来からのオーディオの音質改善手法である電源強化、位相管理、振動対策等々のノウハウが生きてこそのオーディオであることだけは忘れないでいただきたいのです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

クリプトンの初のスピーカーケーブル「SC-HR1000M」の取り扱いを開始しました!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、クリプトンのスピーカーケーブル「SC-HR1000M」です。

ハイレゾ再生を想定したクリプトンの「HRシリーズ」に初のスピーカーケーブルが登場しました。

導体に既に生産完了となっている古河電工の単結晶銅素材「PCOCC」をアニール処理した「PCOCC-A」を採用しています。

ケーブル構造は、0.18mmのPCOCC-A単線23本を束ね、それを6本セットにしポリエチレン線を中心にロープ撚りを施し、
全体を錦糸で横巻きに密に締め付けたあと、絶縁処理を行っています。
6束の導体の上を3本の錦糸で横巻きにすることで、振動を低減しています。

介在には、振動を排除するために同じくピュアシルクの錦糸を採用しています。
絹は静電気に強く柔軟性と弾性を併せ持つため、介在には非常に適した素材となっています。

独特な構造とピュアシルクの採用によりハイレゾの持つポテンシャルの高い情報量・クオリティを
余すことなく再現できる「SC-HR1000M」をぜひご検討ください!

KRIPTON SC-HR1000M

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ハイレゾ対応高性能・高品位・高音質を決定づけるケーブル構造

評価の高い高音質PCOCC-A素材3.5φ2芯素材を採用

介在にピュアシルクを採用して高音質を実現


ヤマハ『ナチュラルサウンド』の再来!!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、ヤマハ“新ナチュラルサウンド”の完成形とも言える、2つの新製品、プリメインアンプ「A-S2100」とSACDプレーヤー「CD-S2100」を取り上げていきます。


ヤマハHiFiオーディオの歴史

ヤマハがオーディオ市場に本格的に参入したのは、今から約40年前の1973年(昭和48年)発売のプリメインアンプ「CA-1000」からでした。それを皮切りに“ナチュラルサウンド”をキャッチコピーとした単品コンポーネント群が次々と発売されていくのです。その革新的な技術と音質は絶賛され、人気を博したのでした。そして何よりその先進的なデザインの素晴らしさは当時の国産コンポーネントとしては画期的なものでした。

私自身その優美な姿に憧れ、これは絶対にいい音がするはずとの確信の元に購入。期待を裏切らないパフォーマンスを実感したのでした。以後、学生時代から就職迄の数年間、リファレンスアンプとして活躍したこの「CA-1000」。実は当時あった上新電機日本橋オーディオ南店で購入したもので、そこには何か不思議な縁を感じます。

その後、1974年の「NS-1000M」、「B-1」、1976年の「C-2」とエポックメイキングな製品を続々と輩出し、《ヤマハ・単品コンポーネントの黄金時代》を築いていくのです。しかし、1986年の「DSP-1」の登場から次第に技術開発の舵をAVサラウンド・AVアンプの方に大きく切り始め、その後単品コンポーネントには余り目立った製品は現れませんでした。

そのヤマハが数年前から再び本格的に単品コンポーネントに注力し始め、遂に昨秋(2013年)フラッグシップであるプリメインアンプ「A-S3000」とSACDプレーヤー「CD-S3000」を発表。それらはヤマハも遂に《本気》を出したか、と思わせる内容の製品ではありましたが、両機で100万円近い価格は、誰でもおいそれと手を出せるというものでもありませんでした。

新製品「A-S2100」と「CD-S2100」

そしてここからが今回ご紹介する新製品プリメインアンプ「A-S2100」とSACDプレーヤー「CD-S2100」のお話です。「A-S2100」は、前作S2000で採用された「全段フルバランス伝送」「フローティング&バランス・パワーアンプ」を搭載しています。これにより電源を含むパワーアンプ回路はグランドから完全にフローティングされ、外来ノイズを完全にシャットアウトしています。またパワー部は「A-S3000」同様MOS-FET出力素子によって構成しています。

さらに「A-S3000」同様、新日本無線(株)との共同開発による高精度電子ボリュームを使った独自の3連パラレルボリューム/トーンコントロールを採用、そして徹底したローインピーダンス設計など「A-S3000」の開発で得られたノウハウを全て注入した内容となっています。

大型のEIコアトランスを搭載(画像はA-S2100)

一方、電源回路には「A-S3000」のトロイダルトランスに換えて「A-S2100」では、大型のEIコアトランスを搭載、カスタムメイドの大容量ケミコンと相まって、瞬発力とアタック感に優れ、「A-S3000」とはひと味違う骨太で小気味良いサウンドを目指しています。

ヤマハ伝統のレベルメーターやスイッチノブ・ボタン類(画像はA-S2100)

また本格的なフルディスクリート構成のMC/MM選択式のフォノイコライザー、フルディスクリート構成の贅沢なヘッドホンアンプ。そして持つ歓び、使う歓びを満たすヤマハ伝統のレベルメーターやスイッチノブ・ボタン類、ヤマハのグランドピアノと同じ塗装・研磨工程で仕上げられたピアノブラックのサイドウッドなど魅力的なフォルムは「A-S3000」を継承して、所有欲をおおいにかき立てる大変魅力的な製品に仕上がっています。「CD-S2100」はヤマハオリジナルのローダーメカに本機専用の非常にリジットなCDドライブメカ、さらに「CD-S3000」譲りの高剛性アルミダイキャストのトレイを採用した高精度で高剛性・低共振設計のメカとなっています。非常に滑らかで気品のあるそのトレイの動きは魅力的です。


「A-S2100」同様のピアノブラック仕上げのサイドウッド(画像はCD-S2100)

DAC部分には、米国ESSテクノロジー社製32bitDACを「CD-S3000」同様(「CD-S3000」のES9018に対しES9016)採用しており、DSDは5.6MHzのDSD128のネイティブ再生、もちろんPCMは192kHz/24bitに対応したUSB-DAC機能も搭載しています。仕上げは「A-S2100」同様のシルバーヘアラインのアルミフロントパネルにピアノブラックのサイドウッドという素晴らしいものです。

新ナチュラルサウンドの完成

「A-S2100」と「CD-S2100」の組み合わせでのサウンドは、鮮度が高く躍動的なもので、実に爽快で開放感があり、屈託のないその鳴りっぷりの良さには魅力を感じます。また滑らかさや艶やかさの表現も十分こなし、音楽ジャンルを選ばないオールマイティなものに仕上がっています。音楽がしなやかに活き活きと実在感をもって再現されます。

この“2100シリーズ”による音質的なヤマハの狙いは、我々の持つ古いヤマハ感を一蹴するところにあると思います。

ナチュラルサウンドはナチュラルサウンドでも「CA-1000」以来、依然として持ち続けている、ヤマハビューティに例えられた優美でエレガントで静的なイメージのサウンドとは違う、爽快で小気味の良いダイナミズム溢れる新生ヤマハサウンド。

この“2100シリーズ”によって“新ナチュラルサウンド”が完成したと言えるのではないでしょうか。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

DSDのネットワーク再生に対応した、マランツ「NA8005」の魅力に迫る!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、2.8MHz/5.6MHzのDSDファイル再生に対応するなど、充実のスペックで誕生したマランツのネットワークプレーヤー「NA8005」を取り上げます。スマホからの操作にも対応し、ネットワークプレーヤーの本命と言っても、過言ではありません。



マランツのネットワークプレーヤーの歴史

今から約4年前の2010年に、マランツが同社初となるネットワークプレーヤー「NA7004」を発売しました。それまで、英国LINN社が独占していたネットワークオーディオの世界を、非常に身近な存在にした画期的な製品でした。

その後、2013年に、新世代のPC/ネットワークオーディオ対応のフラッグシッププレーヤーとして「NA-11S1」を発売。30万円を超える価格にも関わらず、品切れが頻発するほどの人気商品となりました。

そして2014年6月に、「NA-11S1」のテクノロジーを継承した「NA8005」が登場したのです。

充実のスペックで誕生した「NA8005」

上級機「NA-11S1」が持つ多くのテクノロジーを継承し、充実のスペックで誕生した「NA8005」は、「NA-11S1」を上回るDSD(2.8MHz/5.6MHz)や、AIFFファイルの再生をはじめ、ネットワーク機能が更に進化。ネットワークプレーヤーというカテゴリーには入っているものの、USB DACとしての内容も非常に充実したものとなっています。

DSDファイルのネイティブ再生や192kHz/24bitのPCMファイル再生に加え、アシンクロナスモードにも対応。さらに、従来機では実現していなかったUSBメモリー内にあるDSDファイルの再生も、フロントパネルにあるUSB-A入力端子での、ネイティブ再生が可能になりました。

また、音質の向上に非常に有効といわれる、デジタル入力から入り込む高周波ノイズを遮断する「デジタル・アイソレーション・システム」を、D/Aコンバーターの前段に配置したため(NA-11S1などの従来機はUSB-B入力部分)、最終的にD/Aコンバーターにノイズが入ることを防止でき、アナログ回路がノイズの影響を受けなくなったことで、USB入力時はもちろんですが、ネットワーク再生時の音質も大幅に向上しました。

機能的には、独自アプリ「Marantz Remote App」をiOSデバイスやAndroidデバイス機器にダウンロードすることで、スマホなどで電源のON/OFF、入力切替、PCやNAS内の音楽ファイルの選曲、インターネットラジオ局の選局なども手軽に操作できます。アップルのAirPlayにも対応し、PCのiTunesやiPod touch/iPhone/iPadに入っている音楽をワイヤレスストリーミングで聴くこともできます。

それでは、「NA8005」の新技術・高音質技術をもう少し掘り下げてみましょう。

デジタル・アイソレーション・システム

PCオーディオやネットワークオーディオ再生にとって最も厄介なのは、音楽データとともに、PCをはじめ外部デジタル機器から入り込んでくる高周波ノイズ(ジッターやデジタルノイズ)です。これらは音の硬さやヌケの悪さ、透明度や解像度の低下となって現れます。

前述の「NA-11S1」では、USB-B入力端子のレシーバーICから出力される全回路に高速絶縁が可能な、トランスタイプのアイソレーターを設置。さらに、USB-B入力端子のグランドも本体から切り離して、ノイズの低減を図っていました。

最新の「NA8005」では、全ての信号が集まるオーディオD/Aコンバーターの前段に配置することで、USB接続時だけでなく、ネットワーク再生時や他の再生でも高周波ノイズの低減が可能になりました。最終的に、D/Aコンバーターにノイズが入らないようにすることで、アナログ回路自体が、ノイズの影響を受けなくなり、音の純度が格段に向上しました。

ネットワークでのDSD再生

「NA-11S1」では、PCMは最大192kHz/24bitのWAVやFLACの再生は可能でしたが、同機の発売後に急速に盛り上がった感のある、DSDファイルには非対応でした。しかし「NA8005」では、前述の「デジタル・アイソレーション・システム」を採用した結果、ネットワークICからの出力信号のノイズも低減ができたことから、DSD再生はもちろん、PCMの高音質再生も可能になりました。

その他、音質向上のための技術や機能


「NA8005」の内部構造

D/Aコンバーターには、マランツのSACDプレーヤーで採用実績があり、使いこなし方を知り尽くした、シーラスロジックの「CS4398」を採用。情報量と空間表現力が豊かなミドルクラスの域を越えた音質となりました。

電源トランスは、前作「NA7004」の2倍サイズで、大型のヒートシンクを搭載し、ノイズ低減と高純度再生を実現。スタンバイ時はスイッチング電源を使用し節電、動作時はスイッチング電源を完全にオフにして全てアナログ電源で駆動します。

さらに、クラシックファンにとっての必須条件であるギャップレス再生(曲と曲の間の無音部分をスキップして継ぎ目なく再生する)機能や、ネットワーク使用時の立ち上がりスピードも大幅に向上。CDプレーヤーとの違和感も少なくなり、ストレスなく操作ができるようになりました。

充実の入力系統


「NA8005」の背面

ネットワーク、リアのUSB-B接続、フロントのUSB-A接続(他に同軸、光もあります)と、入力が選択できます。その中で、音質的にはPCオーディオとしてのUSB-B接続に最も優位性があると思います。

それは、プレイソフト(ミュージックドライバー)や、その設定によっても多少違いはありますが、USB-B接続ではマスタークロックをアシンクロナスモード(PCのクロックに依存しない)で動作させるため、音場感や繊細感が向上。情報量も豊富なサウンドとなり、我々オーディオファイル(=AudioPhile)が目指すサウンドに最も近いものとなります。一方、LANやUSB-A接続では、自然で滑らかなアナログライクなサウンドとなり、音楽ファンにはこちらのサウンドがお勧めです。

最後に

このように「NA8005」は、ネットワークプレーヤーでありながら、この価格のUSB DACとして考えても、大変お買い得な製品となっています。また、将来NASを購入して、手軽にネットワークでの音楽再生を楽しむための「保険」としても、お勧めです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

フォステクスより「FE103-Sol」用のスピーカーボックス「YK103-Sol」「BK103-Sol」が新登場!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、フォステクスのスピーカーボックス「YK103-Sol」「BK103-Sol」です。

どちらの製品も「FE103-Sol」に向けて作られています。「FE103-Sol」は同社50年を迎えたことを記念して数量限定で発売されました。

【YK103-Sol】
素材に板厚t15 MDF材をバッフル、天板、底板、側板に用い、背面に板厚t12 MDF材を組み合わせることで、
不要な振動を逃がしスピーカーボックス全体の強度分布を最適化しています。
これにより、明瞭度が高く響きの豊かな音質を実現しています。

また、出来るだけ音楽信号の劣化を避けるために入力端子には接点損失の少ない銅削り出しの金メッキターミナルを採用しています。
さらに、内部配線にはOFC同芯撚り線を使用し、入力端子からスピーカーユニットまでの音質劣化を防いでいます。


【BK103-Sol】
スピーカーボックスはバックロード本体部とホーン開口部となるスタンドの2ピース構造となっています。
これにより本体部とスタンドがセパレーションされ、ホーン開口部に不要な振動が伝わることを軽減しています。
板材はシナ合板とMDFを使用した複合キャビネットにすることで、板厚t12でありながらバックロードホーンとして
必要な強度と適度な響きを保有しながらも付帯音を低減し明瞭度の高い中域と力強い低域再生を可能にしています。

こちらも「YK103-Sol」同様、銅削り出しの金メッキターミナルとOFC同芯撚り線を使用しています。


繊細且つ表現豊かな音楽再生を実現した「YK103-Sol」と
ハイスピードサウンドで迫力のダイナミックレンジの「BK103-Sol」をぜひご検討ください!

FOSTEX YK103-Sol

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FE103-Sol専用バスレフ型スピーカーボックス

FE103-Solの優れた音質と、より繊細で表現力豊かな音楽の再生を手軽に楽しめる

組立は簡単、スピーカーユニットの端子と内部配線を接続し付属ネジでスピーカーユニットを取り付けるだけ

FOSTEX BK103-Sol

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FE103-Sol専用バックロードホーン型スピーカーボックス

FE103-Solの優れた音質と、力強くハイスピードな低音、ダイナミックレンジの広い音楽の再生を手軽に楽しめる

組立は簡単で、スピーカーユニットの端子と内部配線を接続し、付属ネジでスピーカーユニットを取り付けるだけ

オンキヨーの初のヘッドホンアンプ「DAC-HA200」が好評です!!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、オンキヨーのヘッドホンアンプ「DAC-HA200」です。

「DAC-HA200」はオンキヨーとしては初となるポータブルアンプで、
資本・業務提供を結んでいるティアックの「HP-50」がベースとなっています。

外観の仕上がりについては微妙な違いはありますが、サイズや重量感、基本性能はほぼ変わりません。

しかし、音に対する思想は異なっており、「オンキヨーが理想とする音」と「ティアックが理想とする音」を
実現するためにチューニングが施されています。

その明確な違いを出すためにオペアンプを新日本無線の「MUSES8920」が採用されています。
また、ディスクリート回路のパーツを細かく選定しチューニングすることで、オンキヨーらしい音を再現しています。

さらに最大の魅力は、ケーブル1本でiOS端末からハイレゾ音源データを受け取って再生が出来ます。
他の機種では別売オプションのUSBケーブル・アダプタを組み合わせる必要がありました。
「DAC-HA200」ではケーブル1本のみでハイレゾ出力が可能となっています。

イヤホン・ヘッドホンの人気が高まる中、より高音質で音楽を聴きたいという声に応えるため
様々なヘッドホンアンプが発売されています。

感動へとつながる音をより多くの人にお届けしたいという想いを持ち続けて、
60年以上にわたりオーディオ製品の開発をしてきたオンキヨーの「DAC-HA200」をぜひご検討ください!

ONKYO DAC-HA200

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お気に入りの音楽もハイレゾ音源も高品位に再生するポータブルヘッドホンアンプ

オンキヨーのミュージックアプリ「HF Player」との連動で簡単再生

PCとの接続も可能なので、家の中でも外でも幅広い使用用途に対応

アナログレコードをハイレゾ音源化! PSオーディオ「NuWave Phono Converter」登場!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、『アナログレコードを何とかデジタル化して保存したい!』という、オールドマニアに朗報です!
アナログレコードだけの楽曲をWALKMANやiPodでハイレゾで楽しみたい!そんな願いも実現してくれる製品、PSオーディオ「NuWave Phono Converter」を取り上げます。


待望の「NuWave Phono Converter」、遂に現る!

昨年末(2013年)に「まもなく発売!」とのリリースがされたにもかかわらず、一向に姿を見せず、一部のオーディオファイル(=AudioPhile)が待ちわびていた、PSオーディオのフォノイコライザー内蔵A/Dコンバーター「NuWave Phono Converter」が、先月(2014年6月)に我々の前についに姿を現しました。

待ちわびていた理由は、アナログレコードをはじめ、テープデッキ、チューナーなどの外部ライン入力を、内蔵のA/Dコンバーターによって、192kHz/24bitまでのPCMや2.8/5.6MHzのDSD信号に、しかも、高品位にデジタル・アーカイブ化できる製品だからです。

A/Dコンバーターといわれる製品は、従来からもありました。しかしそれらの殆どは、PCのオーディオボードやサウンドプロセッサーであったり、また、業務用としてDVDメディアなどへのダビングを前提としたもので、ハイエンドオーディオとしては、いささか中途半端で物足りない内容でした。

そんな中、日本では電源関連機器で有名な米国 PSオーディオから、《 アナログ再生の未来を見据えて開発 》したというふれこみの「フォノイコライザー」として登場したのが「NuWave Phono Converter」です。

フォノイコライザーとしても、非常に秀逸!


NuWave Phono Converterの背面
画面中央下部に、MC/MMのシームレスな負荷抵抗の設定ができるディップスイッチがあります。

NuWave Phono Converterが「さすが、PSオーディオ」と思わせるのは、電源トランスが本体の半分以上のスペースを占めているのと、フォノイコライザーとデジタル回路は、別々の高品位な整流回路を持っていることです。

本来の機能であるフォノイコライザーは、非常に凝った内容となっており、オールFETの全段バランスのディスクリート構成で、無帰還A級動作とし、信号劣化を回避するため、経路を最短化にしたものを採用。しかも、バランス出力まで備えています。

さらに、カートリッジの性能をフルに引き出すために、背面のディップスイッチによるMC/MMのシームレスな負荷抵抗の設定ができたり、ゲイン調整が再生しながら行えるなど、実にユーザビリティを踏まえた、未来志向の高品位フォノイコライザーとして、先進的な内容の製品です。

イコライザーのサウンドは、非常にワイドレンジで立ち上がりが良く、鮮度の高い、いかにも無帰還バランス回路といえるものです。クリアで情報量が多いながらも、腰高にならず、中低域の安定したサウンドは、電源の優秀性がモノをいっているものと思われます。

これだけでも優秀なフォノイコライザーとして魅力的なのに、アナログサウンドがデジタル化できるのですから、画期的かつ革新的といわざるを得ません。

高性能A/Dコンバーター回路搭載

もう一つの特徴は、高性能A/Dコンバーター回路の搭載です。

音源のデジタル化には、PSオーディオ推奨の別売の録音アプリ「Vinyl Studio」(フリーウェアではPCMのみ処理可能)をPCにインストールする必要がありますが、PCとNuWave Phono ConverterをUSBケーブルで接続すれば、アナログ音源のデジタル化が行えます。かつてなかったグレードの、音質を重視したデジタルデータへのアーカイブが可能なのです。

ただ、この「Vinyl Studio」は現時点(2014年7月)では英語版しかなく、PC初心者には操作が難しいことから、PSオーディオの輸入元(完実電気)が説明用の動画(YouTube)を現在制作中とのことです。

DSDフォーマットでのアーカイブがついに可能に!

NuWave Phono Converterだからこそできるのが、DSDフォーマットでのアーカイブです。

これまでも、PCMへの変換が可能なA/Dコンバーターはありましたが、極めてアナログに近い特性を持つといわれている、DSDでのデータのアーカイブ(DSDの良さは解りつつも安定動作が難しかった)がついに可能となったのです。

早い段階からDSDの可能性に注目し、その素晴らしさを理解し、長い開発期間を経て登場したNuWave Phono Converterは、PSオーディオだからこそできたA/Dコンバーターともいえます。

かつてないリスニング環境の実現!「アナ/デジ/アナ変換」

さらに、NuWave Phono Converterのもうひとつの面白い、しかも、可能性のある使い方をご紹介しましょう。

それは、デジタル出力をご自身のお気に入りのD/Aコンバーターに接続することで、リアルタイムに《 アナログ→デジタル→アナログ 》と、通称「アナ/デジ/アナ変換」をしてアナログレコードを楽しめるという、かつてなかったリスニング環境の実現です。

従来とは違った、アナログレコードの素晴らしい一面を示すこともありそうです。

アナログの良さを後世に。

アナログのアーカイブ化は、日常的にアナログ再生を楽しんでおられる、アナログレコードファンにとっては、邪道と見えてしまうかも知れません。

アナログレコードが希少価値を増していく現在、また再生機器(アナログプレーヤーやテープデッキなど)の劣化やメンテナンスの打ち切りなど、使用環境が悪化の度合いを深めている現状では、デジタルアーカイブ化は避けて通れないと思います。

そこで可能な限り、アナログの魅力的なサウンドをデジタル化して記録しておくことは、ご本人のみならず、後世の人のためにも必要ではないかと私は考えるのです。

そして、最近のハイレゾ対応のポータブル・デジタルプレーヤーをお使いになれば、アナログレコードの楽曲を屋外で、しかもハイレゾの高音質で楽しむこともできるのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
アナログの良さを再確認できる、PSオーディオ「NuWave Phono Converter」のご購入をぜひご検討ください。(あさやん)

手軽にディスクの除電ができるSFCの除電ブラシ「SK-3 RHODIUM」が好評です!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、SFCの除電ブラシ「SK-3 RHODIUM」です。

日常で普通に生活していれば冬に特に強く感じる静電気。

洋服などによく発生し、ドアノブを触った瞬間「バチッ!」という経験はどなたでもあるのではないでしょうか。

オーディオでも静電気は発生します。例えばCDやDVD、レコードをケースから取り出すだけで、
CDなら500~1500ボルト、レコードなら3000~20000ボルトの静電気が発生します。

静電気が音に悪影響を及ぼすことは昔から言われており、レコードを聴いたことのある方であれば「パチパチ」というノイズになって発生します。
CDなどの光ディスクは「サ行の子音」が聞き取りにくくなるといわれています。

静電気が発生する理由として考えられているのは、レコードはポリ塩化ビニールを素材にして使っているため帯電しやすくなっています。
また、CDについてもポリカーボネートを素材として使っており、こちらも帯電しやすい素材となっています。

スピンドルパックを購入したとき、1枚だけ外れないのはディスクが帯電しているからです。

今回紹介する「SK-3 RHODIUM」は体毛の柔らかさで知られる、
黒山羊の毛の中でも、生産量が少ない上に、最も細く、柔らかい「髭」を使用しています。
その天然毛(黒山羊の髭)に人口毛(アクリル系繊維)を分散状に混合結束しています。
ブラシの穂先は天然毛ですので、ディスクを傷つけることはありません。

金属部を両サイドから持ち、対象物を撫でることで、人体へ静電気を逃がし帯電を完全に除きます。
合わせてホコリなどの除去も行っています。

ディスクがホコリなどで汚れて布で拭くとそれが原因で静電気が発生します。
そんなときにはぜひSFCの「SK-3 RHODIUM」をご使用ください!

SFC SK3RHODIUM

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人体と接触する部分にロジウムメッキ採用

除電効果を10%向上

アナログを極めるならこれ!ラックスマン「PD-171A」

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、アナログを極めたいオーディオファイル(Audio Phile)必見!『ラックスマン PD-171A』を取り上げます。その完成度の高さは、アナログプレーヤーの『最終型』と言っても過言ではありません。


大阪の老舗ブランド「ラックスマン(LUXMAN)」

我々オーディオファイルにとっては「ラックス」という名前の方が馴染みがあるブランド「ラックスマン(LUXMAN)」。大正年間に大阪で創業したアンプの老舗ブランドで、現在ではアキュフェーズとともに、ハイエンドオーディオでジャパンブランドの一角を担っています。

「ラックス」が、過去にアナログプレーヤーで、数々のヒット作を輩出していたことを知っている方は、恐らくベテランのオーディオファイルだけだと思います。当時、私も憧れた「PD121」や「PD441」など、素晴らしいデザインの銘機がありました。若い方がご存知ないのも当然で、2011年に発売した「PD-171」は、同社としては実に28年ぶりのアナログプレーヤーだったのです。その久々のアナログプレーヤーも、完成度の高さやデザインの良さから、多くの支持を獲得し、ベストセラーとなりました。

今回ご紹介する「PD-171A」は、その「PD-171」の性能をさらに磨き上げた最新型となります。先に発売されたアームレス(アーム非搭載タイプ)の「PD-171AL」に、本格的ユニバーサル型のトーンアームや、高品位フォノケーブル、マグネシウム合金のヘッドシェルを付けての一体型プレーヤーとして登場しました。

それでは、「PD-171A」の素晴らしさのすべてを解き明かして参りましょう。

よりブラッシュアップされた新製品「PD-171A」

「PD-171A」の背面

全体のサイズはオリジナルの「PD-171」より、若干幅と奥行きが増し、堂々としたものになっています。基本構造はあまり変わらず、15mm厚のアルミのトッププレート(上面)に電源トランスや駆動モーターなどの、主要パーツを吊り下げる構造(アンダースラング)を継承しています。筐体は良質な木製で上部のアルミと木材との複合構造により、制振性を向上させています。またインシュレーターはステンレスを切削した、高さ調整機能付きの大型を採用。しかもそれを木の部分ではなくトッププレートに直接取付けることで、耐振性を高め、安定した設置を可能にしています。

また強力なACモーターで、5kgの重量級のアルミ削り出しのターンテーブルの最外周をベルトドライブするという方式は、オリジナルの構造を継承しています。さらにこの2年間で新たに得たノウハウにより、細かな部分のリファインが行われています。より高精度な回転を得るため、新開発のACシンクロナスモーターを、従来同様にクォーツ制御された一種のパワーアンプで駆動されていますが、それにも今回改良が加えられています。

またターンテーブルのセンタースピンドル(回転軸)には、16mmの高剛性タイプが採用されていますが、真鍮製軸受け部には、従来機のテフロンを、耐摩耗性、耐加重性により優れた、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)に変更されています。これらはいずれも音質に大きな影響を与える重要部分であり、最新の技術・素材がアナログプレーヤーを進化させたともいえるのではないでしょうか。

電源ケーブルの交換や、トーンアームの交換など、発展性も十分!

トーンアームはオリジナルの「PD-171」と同じ、S字型スタティックバランスのユニバーサル型です。やはりカートリッジの付け替え、聞き比べはユニバーサルタイプに限ります。OFC製の5Pin/Din→RCAのフォノケーブルやプレーヤーとしては珍しい、ACインレット対応の電源ケーブルが付属しており、後日、高級タイプのケーブルへのグレードアップも楽しめます。

近年、海外製のアナログプレーヤー(国産ではほとんど新製品がない)は、超弩級のハイエンド機を除いて、低価格機は超軽量、ベルトドライブ、ACアダプターと、コストをかけない設計で、コストパフォーマンスを狙った製品が一般的となっています。中級機でもシャーシを浮かしたフローティングタイプが多く、質実剛健を旨としてきた経験豊富なオーディオファイルにとっては、本当にこれで大丈夫?と疑問をもってしまう内容の製品がほとんどでした。そんなオーディオファイルにこそ、自信を持っておすすめしたいのがまさにこの「PD-171A」なのです。

広ダイナミックレンジの実現!

前述の改良が音質的にはかなりの改善に繋がっており、特にS/Nが向上し、ノイズが低く抑えられた静かなプレーヤーというのが第一印象です。またオリジナル機では、トーンアームがトッププレートに直接取付けられていたのに対し、真鍮製のアームベースに取り付けられたことで、共振が押さえられた結果、低域が充実してきています。これらの結果、アナログプレーヤーとしては異例の広ダイナミックレンジが実現しています。

カートリッジの個性を素直に楽しめるアナログプレーヤー。

またサウンドの傾向は、肌触りの良い、いかにもアナログといえるもので、それぞれのカートリッジの特徴を余すところなく再現してくれます。オルトフォンならオルトフォンらしく、DENONならDENONらしく…、カートリッジの個性を脚色することなく素直に楽しめます。これだけ素直な再現ができる、良い意味で脱個性派のプレーヤーであり、これは国産高級機ならではアナログプレーヤーでもあります。

さらにトーンアームの往年の銘機をお持ちのオーディオファイルは、オプションのトーンアームベースをお買い求めいただけますと、そのお持ちのアームが生かせるという発展性もあるのです。SME/3009R、FR/FR-64S、SAEC/WE-308などの新たな活躍も期待できます。

アナログプレーヤーの『最終型』

この「PD-171A」は、ソフトのジャンルや録音時期の新旧に関係なく、デジタルとは違うアナログレコードの素晴らしさを、味わい尽くせる性能を有していると断言できます。この完成度の高さは、将来を見据えても十分なものです。おまけにトーンアームの発展性にも対応しているのですから、アナログプレーヤーの『最終型』と言っても過言ではありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)


「原音探究」に挑戦したJVC初のポータブルアンプ「SU-AX7」が好評です!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、JVCのポータブルアンプ「SU-AX7」です。

高級ヘッドホンなどは音の鳴りやすさよりも音質を重視した製品が多く、デジタルオーディオプレーヤーやスマートフォンでは、
製品を鳴らしきるパワーやクオリティなどが不足している場合があります。

そういう時に、ポータブルアンプを組み合わせることで、ヘッドホンが本来持っている実力を発揮してくれるようになります。

また、最近ではスマートフォンやiPod touchなどとデジタル接続できる製品が増えており、更なる高音質を発揮してくれる製品も多々有ります。
スマートフォンなどは持ち運ぶものであるが故、サイズや重量なども重要とされていますが、
ポータブルアンプはそれを補って余りある高音質により、多くのオーディオファンからは支持されています。

「SU-AX7」ではアルミケース内にもう1つのシャーシを設けて回路基盤を保持する「フローティング構造」で制振性を高めています。
また、シャーシの上にバイオリンのf字孔に似た「fホール」と呼ばれる穴を開けてシャーシに伝わる振動を調整しています。

DACには旭化成エレクトロニクス(AKM)の「AK4399」が採用されており、緻密で滑らかな自然に広がる空間表現を実現しています。
また、音楽製作現場での採用例も多いAKM製のDACによって、クセの無い製作現場のクオリティをそのまま再現します。

そして、同社独自のデジタル高音質化技術「K2テクノロジー」を搭載。
スタジオで収録されたオリジナル音源をデジタルに変換・圧縮する際、どうしても失われてしまう音楽情報を再生成することで
原音に極めて忠実な高音質で再生します。
これをハイレゾ音源対応へと進化させた「Nwe K2テクノロジー」でハイレゾ音源をさらに高音質化でお楽しみいただけます。

ぜひ、揺らぐことのない永遠のテーマ「原音探究」に挑戦したJVC初のポータブルアンプをご検討ください!

JVC SU-AX7

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今まで聴いていた音源を、マスター音源のクオリティへ

一線を画す、JVC独自のデジタル高音質化技術

細部にこだわり抜いた内部設計

BW 新600シリーズ、小型ブックシェルフ2機種にも魅力がたっぷり!!

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、B&Wの『新600シリーズ』について、取り上げます。価格からは信じがたい程の本格的なサウンドで、ベテランオーディオファイル(Audio Phile)のサブ・スピーカーとしてもオススメ!
今回は、入門機ともいえる「686S2」と「685S2」の、ブックシェルフ2機種に絞って、魅力を探って参ります。
600シリーズの5世代目となる『S2』登場!

B&Wの600シリーズが、同社のエントリーラインとして登場したのは、今から19年も前の1995年のこと。今年(2014年)、その600シリーズの5世代目として、型番の後ろに『S2』が付いた『新600シリーズ』登場しました。

B&Wが誇る上級機の技術ノウハウを導入し、ホームシアター用のセンタースピーカー2機種を含む全6機種が、いずれもブラック仕上げと、ホワイト仕上げの2色展開で発売されました。

上級機CM10の技術を導入『25mm分離型ダブルドーム・ツイーター』

今回のグレードアップの肝は、上級機「CM10(現在は生産中止)」で開発された技術を導入した『25mm分離型ダブルドーム・ツイーター』です。

これはメインのアルミニウムドームの周囲を、後ろからドームの輪郭に沿って中心部に穴のある第二のアルミニウム層で補強するという、新しい「ダブルドーム」設計です。この手法により、構造全体が強固になり、ボイスコイルが超高域で変形し「真円でなくなってしまう」ことを避けることが出来ました。振動板の軽量化と高剛性という、相反する特性を両立したツイーターという訳です。

また、ツイーターをエンクロージャーに取り付ける際、クッション材として合成ゲルのリングを挟むことで、デカップリング(機械的にフローティングさせる)し、キャビネットからツイーターに伝わる振動を防ぐことで、従来機よりはるかにクリアで、広がり感のある高域再生を実現したのです。

さらに、中低域用のウォーブン・ケブラー・コーンの、ウーファーユニットのセンターキャップには、同社「PM1」と同様の、キノコ型をしたエネルギー吸収型防振プラグを、ボイスコイルボビンの内側にピタリとはめ込んでいます。これによりピストンモーションがスムーズなった結果、クロスオーバー周波数近辺のレスポンスを制御でき、余分な色付けが抑えられたとのことです。

B&Wが得意とする、ブックシェルフ型2ウェイ構成

ウーファーは、「686S2」が130mm、「685S2」では165mmとなり、いずれもB&Wが最も得意とする、ブックシェルフ型2ウェイ構成で、特にボーカルは非常にクリアで、しかも温かく、音像もコンパクトに収まり、大型スピーカーでは不可能な程の、生々しい実在感を再現できます。

オーケストラでも、スケールこそコンパクトにはなりますが、低音楽器のエネルギーもしっかり伝わって来ます。特に小音量時でも分解能が落ちることなく、精細で滑らかな、クセのないニュートラルで自然なサウンドを聴かせてくれました。さらに余分な響きがまとわりつかず、とにかく静か(高S/N)なのです。

600シリーズをもっとクリアなサウンドにする「裏技」

さらに、この600シリーズの使いこなす「裏技」を一つご紹介させていただきます。

600シリーズのツイーターには元々、振動板の破損を防止するために、磁気で吸着させたパンチングメタルの保護カバーが付いています。これは店頭でのいたずらや、ご家庭での事故を防止するためのもので、音質面では何のメリットもありません。そこでこのカバーを取り外したいのですが、これにはちょっとしたコツが必要です。また、この作業はあくまで自己責任でしていただく必要があります。

このカバーはガムテープや磁石を使えば簡単に外せますが、この際、絶対振動板に触れないように、細心の注意を払って作業して下さい。また、外した状態で振動板に触れると破損してしまいますので、ご自身以外の第三者が近づく可能性のある環境では、お止めになった方が無難です。しかし、そのカバーを外したサウンドは、格段にクリアになり、見通しの良い自然なものとなります。

圧倒的なコストパフォーマンスを実現するB&Wの底力

旧600シリーズと比較して、格段に高音質となっているのは、やはりツイーターの進化と、フローティング構造が好結果をもたらせたものと思います。この、スピーカーが展開するリアルな音場感は、かなり耳の肥えたオーディオファイルをも満足させるものです。

しかし、決してこれ見よがしにワイドレンジを狙ったのではなく、全帯域で充実感のあるサウンドで、このサイズでこれ程落ち着きのあるサウンドもまた珍しいと思います。音質を犠牲にはしたくない、でも手軽にリビングで聴きたい、そんなベテランのオーディオファイルが、リラックスしてお聴きになるのにもピッタリはまりそうです。

これ程のハイコストパフォーマンスのスピーカーを実現できる、B&Wの底力に今更ながら脱帽です。このクラスで今話題のハイレゾサウンドが十分再現できるのですから…。

さらなる上を目指されるオーディオファイルへ
さらに上を目指される方には、フロアスタンディング型の「684S2」「683S2」があります。低域の充実ぶりはブックシェルフに比べると流石です。特に「684S2」はB&Wとしてはこれまでで、最も薄型のボディを実現しており、スペースファクターの面でもメリットは大きいと思います。ご予算やお部屋の大きさに応じて、これら4機種の600シリーズの中から、ご自身にピッタリのスピーカーシステムをお選び下さい。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

フルテックよりディスクやAV機器の汚れを剥離除去するクリーナー「PC-α」が新登場!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、フルテックのディスククリーナー「PC-α」です。

CDやDVDなどのディスクや、AV製品、タブレットやスマートフォンのディスプレイなどに
付着した様々な汚れを剥離除去するための液体クリーナーです。

また、CDやDVDなどの読み取りエラーの原因ともなる、カビの発生や酸化膜を防止することも出来ます。

環境汚染物質や肌荒れの原因となる刺激物などは一切含まれていないので、安心してご使用いただけます。
また、肌に触れた瞬間に中世の戻る性質がある極めて安全なクリーナーです。

アルコールや界面活性剤、蛍光剤なども含まれていないので、
使用後のベタ付きや黄ばみ・シミなどを作ることもありません。

ぜひ、ご自宅にある機器を掃除するときフルテックの「PC-α」をご検討ください!

FURUTECH PC-ALPHA

4582237539301

CD・DVD・AV・Audio・家電・タブレット・スマートフォンの汚れの除去と帯電防止用

ディスクのレーザー光の透過率を高め、本来の音質・画質を鮮やかに再現

音をありのままに再現するケーブル新素材『PC-Triple C』とは?

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こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん"です。
本日は、PCOCC(単結晶状高純度無酸素銅)に代わる、ケーブル新素材として注目を集めている「PC-Triple C(ピーシートリプルシー)」について、取り上げます。


ケーブルで音が変化する!

オーディオケーブル、特にスピーカーケーブルが一般に注目され始めたのは、1970年代半ば頃と記憶しています。

それまでは私を含めて、ほとんどのオーディオを趣味とされている方々には、スピーカーケーブルは赤白や青白の50芯のケーブルが当たり前であり、それで十分という認識でした。はなからスピーカーケーブルで音が変わるとは考えてもおらず、それは導通があり直流抵抗もほぼゼロなのだから…という、今から考えると単なる思いこみに過ぎなかったのでしょう。

そんな中、1975年「ケーブルで音が変化する!」という説をオーディオ誌上に発表されたのが、オーディオ評論家の江川三郎氏です。私も当時ケーブルを実際に替えてみて、確かにメーカーによって音が違う、ということに初めて気付かされたのでした。

※後から聞いた話ですが、一部のオーディオファイル(Audio Phile)は、当時すでに海外から特殊なケーブル(例えば50年間エージングしたドイツのケーブルなど)を入手し使っておられたようです。


オーディオケーブルの歴史

オーディオケーブル、特にスピーカーケーブルの構造としては、単線や網のように組んだリッツ線が出現。さらにオーディオ評論家の故長岡鉄男氏は、屋内配線用の5.5スケのキャブタイヤケーブルを推奨され、私も一時期使っていました。

その後、素材競争、純度競争が勃発しました。素材では、銅でLC-OFC(線形結晶無酸素銅)や、PCOCC(単結晶状高純度無酸素銅)、さらには高純度の銀線や金を一部に使ったケーブルまで現れ、純度では6N銅から始まり遂には8Nまで行き着きました。

そんな中、雨後の竹の子のごとく国内はもとより海外からのハイエンド製品を合わせ、100を大きく超えるブランドのケーブルメーカーが一大市場を作り上げたのです。しかしここ数年は、純度競争も沈静化し、新規に紹介されるブランドも微増の状況で、以前のような活気が見られなくなっていたのも事実です。


ケーブルの構造による音の傾向とは

ケーブルには撚り線と単線がありますが、前述の江川氏が提唱したように表皮効果(※)を回避するためと、比較的柔らかく引き回しが容易という両面から、撚り線が多く使われ、これにより高域が伸びやかになります。一方キャブタイヤのように太いケーブルでは、重心が低く厚みのあるホットなサウンドが得られます。
※高域信号は導体の表面を流れるため、導体が過剰に太いと信号の通る部分が相対的に減ってしまう結果、高域が減衰する。

導体の純度である4N/6N/8Nなどは、数字で比較できて分かり易いためよく使われるのですが、その数字で性能が決まる訳ではありません。あくまで導体の芯線径、撚線方法、絶縁体やシース素材、さらには構造によって発生する、信号成分の損失や変位などが性能にかかわってくるため、決して純度が音質を左右するものではありません。


PCOCC生産終了のアナウンスと、新素材「PC-Triple C」の登場!

そんな折、昨年(2013年)古河電工から急遽PCOCCの生産終了のアナウンスがあり、ケーブルメーカーを中心にそれらを使用してきたオーディオメーカーを含め「今後どうする?」と騒然となり、業界に激震が走りました。

それから約1年が経ち、今後最も注目すべき素材であり、今話題沸騰中のケーブル素材である「PC-Triple C」が登場したのです。


「PC-Triple C(ピーシートリプルシー)」とは

この「PC-Triple C」は、古河電工の関連会社であるFCM株式会社(古河グループの金属メッキ加工の企業で、電線用芯線ならびにその他線材の加工および販売などを行う会社)が開発した銅素材です。

純度の非常に高い特殊なOFC(クラス2の無酸素銅)を、ハンマーで刀を叩くように、一定の角度で鍛造(世界初の連続鍛造法)することによって、内部の結晶が横向き(長手方向)に揃い、長く伸びて何重にも重なった構造、すなわち細長い結晶を積層構造としたものとなるのです。

また、導体組成が鍛造によって圧縮された結果、金属内部の微少な隙間(空気など)を取り除き、組成が緻密になることで強度も高まります。これらの結果、結晶は線形に近い配列となり、電流が流れる方向での境界部分が減ることで、直流抵抗も若干改善されるといいます。

「PC-Triple C」はPCOCCのように単結晶ではありませんが、線状に長く伸びた非常に綺麗な結晶構造をしているため、信号が極めてスムーズに流れ、これはPCOCCをも凌ぐレベルとも言われます。


SAEC(サエク)のスピーカーケーブル「SPC-650」

この「PC-Triple C」をポストPCOCCの新素材として、いち早く目を付けたのがSAEC(サエク)です。今回ご紹介するSAECのスピーカーケーブル「SPC-650」は、メーター当たり2,000円未満の低価格ながら「PC-Triple C」を採用しているということで、Joshin webでも大ヒットしています。


SAEC「SPC-650」は、0.18mm口径の「PC-Triple C」導体を、56本の撚り合わせた2芯構造というシンプルなモノで、被覆は軟質のPVCを採用して、大変扱い易いスピーカーケーブルとなっています。


「SPC-650」をリファレンスのスピーカーに使ってみました

ケーブルの音質を、言葉でお伝えするのは非常に難しいので、傾向だけにはなりますが私の感想を列挙して参ります。

PCOCCは立ち上がりが良く、クリアでシャキッとはしているのですが、私としてはどうしても少しハイ上がりの印象があり、あまり積極的にはPCOCC系のケーブルを使って来なかったことを、まずはお伝えしておきます。

「SPC-650」をリファレンスのスピーカーに使用したサウンドは、PCOCCと比べ非常にニュートラルでフラットな印象でした。S/Nも良く混濁感のない滑らかなサウンドからはみずみずしさも感じられました。また、透明感や奥行き感が良好なおかげで空間表現が秀逸、さらには、中低域のエネルギー感から高域の伸びやかさまで、広帯域にわたって安定しています。

決してケーブルで色付けするのではなく、スピーカーの持っている素性をありのまま引き出すという印象です。ケーブル独自の癖を感じさせないのは、結晶の積層構造が導体の共振を減少させた結果とも言われます。


今後の展開が楽しみな「PC-Triple C」

このように「PC-Triple C」の可能性は非常に高く、従来素材にはなかった高性能かつノンキャラクター(癖のない)のケーブルが登場したことは、今後のハイレゾを中心にしたハイエンドオーディオの大きなエポックとなることでしょう。

「PC-Triple C」を使ったケーブルは、この「SPC-650」の他にも、SAEC(サエク)から電源ケーブルの完成品として「PL-5800」「PL-7000」が、切り売り電源ケーブルとしては「AC-6000」が発売されています。

さらに、発売が遅れてはいますが、まもなくアコースティックリバイブから、電源ケーブルのほか、各種インターコネクトケーブル、デジタルケーブル、スピーカーケーブル、フォノケーブルなどが続々と登場します。今後の「PC-Triple C」の展開が大いに楽しみです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

クリプトンの接点改質剤「CI-G100」「CI-S100」が好評です!

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「担当者のコメント」 by.Yokoi
★本日紹介させていただくのは、クリプトンの接点改質剤「CI-G100」「CI-S100」です。

クラスターダイヤモンドとスクワランオイルで構成された接点改質剤です。

クラスターダイヤモンドはカーボングラファイトでコーティングをした黒色のダイヤモンド粒子で、高硬度で耐摩擦性に優れた特長を持ちます。

このクラスターダイヤモンドをスクワランオイルに大量に入れており、塗ることで接点を洗浄し、
クラスターダイヤモンドの粒子が表面に付着し導電面積を増加させます。
さらに酸化と経年劣化を抑えることも出来ます。

また、オイル自体は粘度が低く、経時・温度変化による劣化が低く、鉱物油や揮発油のように金属やプラスチックを侵食することもありません。

「CI-G100」と「CI-S100」の違いは微粒子の混入量で「CI-G100」が「CI-S100」の8倍混入しています。

オーディオ機器をはじめ、パソコン機器やOA機器、電球や蛍光灯などの接点部に塗布することで信号の流れが改善され高い効果を得ることが出来ます。

ぜひ、クリプトンの接点改質剤「CI-G100」「CI-S100」をご検討ください!

KRIPTON CI-G100

4571144201975

KRIPTON CI-S100

4571144201968

接点改質剤は主にクラスターダイヤモンドとスクワランオイルで構成

オーディオ&ビジュアル機器の音質・画質の向上

PCオーディオやNetAudioでの音質向上

お手持ちの携帯電話や家電製品のプラグの改質

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